９６年１月、再びフィレンツェで２週間の語学留学。日本イタリア語検定試験は春の不合格を挟んで秋の３度目の挑戦でようやく４級に合格。この頃からヨーロッパでの海外生活を経験してみたいという思いはかなり強まってきていた。
５月、１８ヶ月ぶり１０枚目のアルバム『MAN』を発表。１１月には初めて仕事として中国・広東省の省都、広州を訪れ、「広東国際広播音楽博覧会」に出場、『愛は勝つ』を日本語と北京語で熱唱した。９７年夏、最も尊敬するアーティストのひとりＡＳＫＡさんの上海公演を観るために３度目の上海へ。忙しさにかまけてやや忘れかけていたのかも知れない音楽の力、その力に対する純粋な感動、何かそのようなものを再確認した。年末から再び上海へ飛び、９８年元旦放送の中国中央電視台と上海電視台共同制作による新春特別番組「我們共同的亜細亜 ’９８亜州風」に出演、『愛は勝つ』と『まゆみ』が中国全土に生放送された。３月、１１作目『TIGERSONGWRITER』を発表後、念願かなって初のロシア渡航。開局から９年間担当した大阪ＦＭ８０２の『ミュージック・ガンボ』を９月で降番。１０月末からは初のライブハウスツアーを開始。それまで未経験だったオールスタンディングという会場で、それまでにはない新たな演出方法を数多く捻出した。