No.492
『久しぶりにチャーシューを作りましたの件』
御心配をおかけしています“航空性逆中耳炎”はほぼ回復状態にありますが、まだ飛行機に乗る勇気はなく、STVラジオ【KANのロックボンソワ】も来週までは東京での収録になりそうです。しかしながら、レコーディング作業のほうは順調に進んでいますので御心配なく。2月25日(水)発売の『桜ナイトフィーバー』、カッペリングの『表参道』と合せて、とても楽しいシングル盤になることを御期待ください。
さて、今週はチャーシューの話です。年末ですが、久しぶりにチャーシューを作りましたよ。なぜかというと、尾道ラーメンをいただいたからです。せっかくのいただきものですから、できるだけおいしくいただきたいわけで、それがラーメンである以上、チャーシューは欠くことのできない具材ですから、作りました。
思えばもう10年以上も前になりますか、フランス・パリに暮している時代は、日本のお友達からよく日本のインスタントラーメンを送っていただたものです。もちろん日本食料品店には売っていますが、それはいわゆる“輸入品”なわけですから、当然のことながら価格も日本の倍以上。なので、送ってもらうラーメンはインスタントといえども、とてもありがたいものでした。なので、それをできるだけおいしくいただくためには、チャーシューは欠くことのできない具材ですから、よく作ってました。
作る度に煮汁も継ぎ足しますので、味もどんどん奥深いものになっていきます。在仏日本人のお友達の誕生日に私の手作りチャーシューをプレゼントして、たいそう喜ばれた、なんてこともありました。
では、パリ在住時代の、私のチャーシューがのったインスタントラーメンをいくつかご覧いただきます。
はい、左上は醤油ですが、チャーシュー5枚に茹で玉子・高菜・紅生姜に海苔、白胡麻たっぷり。九州式の全部のせですね。右上はとんこつ。ここには揚げネギをのせる手の込みようです。できるだけおいしくいただこうという意気込みが感じられますね。左下はもやしたっぷりのつけ麺。右下は味噌。チャーシューの切れ端をぶつ切りにしてガッツリのせました。いやぁ、本気で作るインスタントラーメンはうまかったなぁ。
思えばパリ時代は、海苔も日本のお友達が送ってくれる貴重な食材でした。でもね、今だから言いますが、高級な海苔はラーメンには向かないようです。高いやつはとても繊細でね、スープが滲みると同時にほろほろと溶けちゃうんですね。そのまま食べるとバリバリ紙みたい、くらいのグレードの海苔のほうが、ラーメンには適しているようです。
もちろん、自家製チャーシューですから、そのままごはんにのせてチャーシュー丼ってのもありです。
で、こないだの日本の年末です。福山の知り合いの方から生麺インスタントの尾道ラーメンをいただきましたので、よし、久しぶりに作るか! ということになりました。
簡単ですよ。パリ時代はお肉屋さんでバラ肉を塊で買って、皮を取ってもらって、それを家で凧糸でぐるぐる巻きにしてましたが、東京のスーパーはすでに凧糸で巻かれた“焼豚用”なんてもんがありましたから、それにしました。
まずは煮汁を作ります。醤油・酒・みりん・黒糖・だし昆布・生姜・にんにく・長ねぎ・花椒・八角などを適当に入れて煮立てた鍋に、鉄のフライパンで表面をガジッと焼きつけた豚肉を放り込んで、ことこと煮ます。
もういいかげんいいだろう、というくらい煮込んだら、漉してさました煮汁につけて冷蔵庫で1日寝かせます。
さぁ、どうですか、美しいでしょう。せっかくなのでちょっと厚めにスライスしました。
あとは、ラーメンを作るだけです。が、いいですか、ラーメンですからね。麺がのびることなく出来立てをいただかなければ、わざわざチャーシューを作った甲斐も皆無。料理は段取りです。行程をしっかりイメージして、それを逆算しながら調理します。・・・というわけで、できました。尾道ラーメンです。
ひゃぁ〜、うまかったなぁ。って年末の話ですけど。あぁぁ、書いてるうちにラーメン喰いたくなってきた。・・・ってゆうか、ほぼ毎日食べてますけどね。もっと言うと、さっきも食べて来ましたけどね。
2015/01/16
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