No.485
『写真で見るアルマトゥイからドゥシャンベ』
はぁい、引き続き4月の旅行記。今回はカザフスタンの首都・アルマトゥイから、この旅行のメインの目的地であるタジキスタンの首都・ドゥシャンベへ向かいます。
Photo Albumを開いて該当番号をクソックながら見ていただきます。例によって写真上のチリやホコリ、また、ときおり入っているライトブルーなラインは、私のカメラ自体の問題なので気にしないでください。では、どうぞ。
【Photo Album】
4月21日(月) 08:30起床。今日も快晴。窓から見えるアラタウ山脈の右上に、うっすら月が出ています。(01)
ドゥシャンベへのフライトは夕方なので、レイトチェックアウトをお願いして、昼食後ゆっくり出発することにします。が、ここでひとつプロブレム。午前中、シャワーを浴びようとしましたが、お湯が出ません。水は出ますがいくら待っても熱くなりません。フロントに電話して、作業員のお兄さんが部屋に来て点検しましたが、「少し待ってください」的なことを言い残して去ったまま、20分経ってもなんの連絡もないので、フロントにおりてお姉さんに直接訴えてみたところ、「午後まで待ってください」と言います。午後までは待てないので、「別の部屋のシャワーを使いたい」と言うと、そうではなく、「この街全体が月曜日の午前中はお湯が出ない」と言うのです。そんなことあるかぁ? と思い、「Whole the city ?」と聞くと、フロントのお姉さん2人は「Whole the city !」とジェスチャーつきでハモリました。えぇぇぇぇ、聞いてないぞぉ、そんなの。しかし、ここでどう粘ってもダメっぽかったので諦め、部屋に戻って水のシャワーを浴びました。すんごい寒かったです。(02)
そんなこともありながら11:30、ジベック・ジョリの歩行者天国へ歩き、なんか食べることにします。昨日見た【McDoner/マクドネル】を食べてみるのも、ネタ的にはおいしいかとも思ったんですが、覗いてみると、どうもイマイチ感が強かったのでやめて、もう少し歩いて見つけた【VIVA DONER】にします。ここならオープンのテープルもあって快適そうです。(03)
なんとなくイメージで【Донер но вотоль/ドネル・ナ・ヴァトーリ】というものを、「マヨネーズ抜き」と繰り返し強調して注文しました。クルクル回るドネルから細かく斜めに切り出した羊肉を、ケチャップとマスタードをぬったパンに挟み、玉ねぎ・人参などをのせて、プレス式のオーブンで焼いたパニーニのような感じ。見た目よりも食べ応えがあり、おいしゅうございました。(04)
その後は、ゆったりめのオープンカフェでトルコ式のお茶を飲みながらまったり。ガイドブックをながめ、次なる都市・ドゥシャンベのイメージを広げます。(05)
14:30チェックアウト。たのんでおいたタクシーで空港へ。3,000チンゲ=2,100円。うぇ、街の白タクの10倍です。が、ホテルで頼むとそうなりますか。30分ほどでアルマトゥイ国際空港に到着。チェックイン・出国手続きともにとてもスムーズで、出発まで1時間以上もあるので、出発ロビーのカフェでビールでも飲むことにします。・・・が、これが高かったんですよ。書き留めてないのでいくらかは忘れましたが、生ビールとポテトチップで1,800円?みたいな。ホンとかよ、と思い、飲みながらメニューを確認しましたが、書いてある通りの値段でした。まぁ、いいんですけど。(06, 07)
SOMON AIRの【SZ 216】便は、定刻通りに17:00に離陸。キルギスタン上空を横切る形で南西に飛び、わずか40分でドゥシャンベ国際空港に着陸します。(08〜10)
小さくて暗い空港です。入国カードが2種類あり、ロシア語とタジク語の表記のみなので、うんん、どっちになにを書けば良いのかと辞書を取り出して調べていたら、「日本人ですか?」と、ロシア人らしき男性が日本語で話しかけてきました。で、「こちらがタジク人用で、こちらが外国人用」と日本語で教えてくれました。「あ、ありがとうございます」と記入していると、「迎えは来ていますか?」と言うので、「いいえ、タクシーに乗ります」と答えると、「ドシャンベは危険が多いですから、気をつけださい」と言って去って行きました。
マジか・・・、まぁ、ここでおじけづいてもしょうがない。ある程度の時間がかかって入国、荷物をとって外に出ました。空港にはタクシースタンドがあると思っていたんですが、見渡してもそれらしきものはないどころか、両替所もATMもありません。そんなうちに、数人の眉毛の濃い男性が「Taxi ?」と言いながら寄って来て、私の荷物を持とうとします。がんばって毅然とした表情を保ち、いちばん背の高い男性をなんとなく選びました。(11)
彼は私のトランクを持ってスタスタと歩きだし、少し離れたところに見える駐車場に向かいます。車に乗る前に「まず両替をしたい」と告げると、「OK」と言って小さな食料品店のようなところを指差します。ここで両替? と思いながら暗い店内に入り、「Exchange」と言うと、「Dollar ?」と聞くので、「カザフ・チンゲ」と言うと、「チンゲ、ニェット」というので、そういうとき用の100米ドルを出すと、電卓をチャチャッと叩いて金額を提示され、「ダー」とうなずいてタジクの通貨・ソモニに両替しました。パスポートも確認せず、レシートもありません。レートはなんとなくの相場なのでしょう。これでいいのか。(12)
タクシーに乗りホテル名を告げて走ります。日が暮れはじめたドゥシャンベの街には顔の濃い若者がたむろし、どうにも雰囲気が悪くうつります。このドライバーの眉毛も濃すぎる。なにしろ、入国時に親切にしてくれたロシア人の「危険が多い」というひとことに支配されたまま、ほとんど会話もないまま、しかし空港は街中にあるので、ほんの15分で【ホテル・タジキスタン】に到着します。(13)
19:30、暗くてだだっ広いロビーにひと気はありません。チェックインした607号室は、リクエストどおりにルダキ公園側のベランダのある広い部屋でした。(14)
が、しかし、それにしても、雰囲気ワルいぞ、この街。まだ空港からホテルに入っただけなのに、なんだかわかんないけどそう思います。この大型ホテルも、私以外に誰も泊まってないんじゃないかと思えるくらいに静かです。訪れた旧ソ連国もここで7カ国目。これまでの国はどこも治安の良いところばかりでしたが、ここはなんだか、やばぁ〜い雰囲気です。陽も落ちましたが、さすがの私もここからひとりで外に出かける勇気が出せず、晩食はホテル内のレストランでとることにしました。
20:00、フロントに行って、「このホテルのレストランは?」と英語で訊ねると、「そちらにタジク料理のレストラン、中央のホールの裏には中華レストランがあります。そっちがオススメです。」と言いますが、いやいやここはタジク料理でしょう、と思い、そのレストランに行きましたが、これまた暗く広い店内に、こんな時間だというのに客はゼロ。従業員は椅子に座って談笑しています。ダメだこりゃ、ってことで、フロントマンお勧めの中華レストラン【北京烤鸭店】に入りました。お、こちらは先客が3組ほどいます。が、いずれもなぜかおひとり様です。
若いボーイさんにロシア語で料理の説明を聞こうとしますが、どうやらロシア語は苦手のようで、「中文?」と言ってきたので、「あ、そう?」ってことで中国語で話しました。タジキスタンのホテルのレストランで中国語を話すとは思っていませんでしたが、よく考えれば国境を接しているわけで、中国との人の行き来も多いのかもしれません。というわけで、揚げた豆腐を野菜と炒めた中国の家庭料理【家常豆腐】をつまみに青岛啤酒。おいしゅうございました。すっごく広いのに誰もいないホテルのバーで赤ワインを一杯飲んで、この日はこれでおしまい。 (15)
部屋でテレビを見ていると0時になり、NHKの放送終了時のように、タジキスタンの国旗がたなびく映像とともにタジク国歌が流れました。「おぉ、タジク国歌だ。」 そう、そうです、もとはと言えばこの国歌なのです。2011年5月の昭和音楽大学のオーケストラのみなさんとのコンサートで【世界の国歌】のコーナーをやるにあたり、ロシア・イスラエルともうひとつ、あくまで曲調的に趣の違う国歌を探していた時にみつけたタジク国歌。そのアレンジをするにあたり何十回と繰り返し聴くうちに、「どんな国なんだろう?」と考え、「行ってみたい」と思うのは自然なことで、そこで、ふと「ドゥシャンベ、ドゥシャンベ・・・、加トしゃんベ!」と思いついたのが、私がタジク行きを決めた明らかな根拠なのです。だから私は、テレビから流れるタジク国歌のそのメロディをフルで歌えるのです。あぁ、なんだか少し勇気が湧いてきました。
そんなドゥシャンベの1日目は外を歩くこともなく終わりました。明日からいったいどうなるんでしょうか。この旅行の最大の目的である『加トしゃんベ』は果たして撮影できるのでしょうか。明日は、ガイドさんとの市内観光です。
さて、【弾き語りばったり #19 今ここでエンジンさえ掛かれば】、11月28日(金)は広島公演です。観にきていただける皆さま、よろしくお願い白タク。
2014/11/25
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