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Friday Column

No.442

『暖かい体をぼったくって毎日制限します』

はい、お正月は台北に行ってきました。2012年末に続きほぼ2年連続4度目です。私自身は台北には特別な興味はないっちゃないんですが、母が住む福岡から近いですし、みんな集まって行くことが大事ですから、いいんです。食べ物おいしいですしね。北京語がしゃべれるってだけで私は充分楽しめます。

っつっても、台北の街中には日本語がたくさんありますし、食事や買い物くらいは指差しでなんとかなるみたいですし、タクシーも行き先を書いたメモを運転手さんに見せればOKですしね。北京語しゃべれなくても充分楽しめるでしょう。

逆に、看板やメニューの日本語表記には、独特な趣があっておもしろいです。

例えば、

マシサーヅ・・・。うん、わかります、マッサージだと思います。
「シ」と「ツ」を逆に認識してしまったのでしょうね。小さい「ッ」というのは、少し上級者向けなのかもしれません。

たしかに「シ」と「ツ」同様に、「ソ」と「ン」と「リ」なんかも、日本人だって書き手のクセでどれにでもなり得ます。私の事務所の近くには「チキソカレー」という看板を店先に出しているカレー屋さんもありますし、私もよく「クリック」のことを意識的に「クソック」と入力します。

じゃぁ、これはどうでしょう。

こちらは「ツ」と「シ」の違いは認識しているものの、日本語を書くということ自体に意識をとられて、「マッサージ」という発音をうっかり忘れてしまったのでしょう。ところで、「フロイル」ってなんでしょうかね? 上段の漢字表記から推測すると「オイル」だと思いますが、でも、なにを誤認すると「オ」が「フロ」になるのかは想像がつきません。いや、それとも、「お風呂に入る」という意味なのでしょうか。・・だとしたら、どうします?

次はもうすこし複雑なやつ。

「えひ」が「えび」だということはすぐにわかりますが、「れさひ」「かちり」はどうでしょう? 私の経験から推測すると「れさひ」はたぶん「わさび」、「かちり」は「からい」に違いありません。たしかに「れ」と「わ」はほんのちょっとのカーブのニュアンスの違いだけですし、「ち」と「ら」、「り」と「い」も書き手の勢いによってどちらにも転べますね。

問題は「さーちせーじせり」です。これは難しいですね。
しかし、中国4千年の歴史ならぬ中国渡航27年の歴史を持つ私は、字を見ただけでわかります。

「沙茶醤」という魚介類ベースのタレがありましてね、その発音をひらがな化すると「さーちゃーじゃん」です。「さーちせーじせり」が「さーちゃーじゃん」ってことは、「せ」は小さい「ゃ」で、「り」は「ん」ってことですね。

そう考えると、「い」にも「ん」にもなり得る「り」ってのはかなりフレキシブルな文字ですね。先に書いたようにカタカナでも「リ」は「ソ」にも「ン」にもなれる幅を持っています。う〜ん、勉強になるなぁ〜。外国語を学ぶ難しさを知っている私にとっては、ひとつひとつがとても興味深いです。

私は上のメニューの中国語くらいであればすべて発音できるつもりですが、いや、でも、どんなにがんばって「えび」と言ったところで、相手には「えひ」って聞こえてて、相手は「たぶん、えびのこと言ってんだろう」と解釈する、そんな感じだと思いますけどね。

上の写真3点は、2012年末に行った時のものです。このような興味深い日本語表記は台北の街角でいくつもみつけることができますから、それはそれでそのうち慣れてきて、いちいち反応しないようにもなりますが、今回の旅行で、たいへんに興味深い、読めば読むほど奥行きのある日本語表記と遭遇してしまいましたので、御覧ください。永康街(ヨンカンチエ)という飲食街にあった【越南式米粉】いわゆるベトナムの“フォー”屋さんの看板です。

どうですか。

「の」から始まる斬新な文章は、「暖かい体の牛をぼったくって毎日制限します」と括られています。ん〜ん、とてつもなく興味深いですね。

私も、暖かい体をぼったくって毎日制限してみたいものです。

今年もよろしくお願いします。

2014/01/10


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