No.436
『風邪と焼肉と私』
あぁぁ、風邪ひいちゃいましたよ。
いつ以来でしょうか。ま、ここ最近はしばらく歌うことないんでいいっちゃいいんですけど。
ツアー中だったら風邪なんかひいちゃったらその場でアウト! コールドゲームですから、なにがなんでもじぇったいひかないように、ちょっとでも寒いと感じたら、そこがレストランだろうがどこだろうが、誰がいようとおかまいなしに、温度を上げてくれと訴えて、ひざかけを要求し、葛根湯をおやつみたいに飲んでたもんでした。それはそれで逆に不健康な感じがしてたんで、ツアーが終わったら、軽く風邪でもひいて、悪いもんを全部出すイメージで、薬に頼らず自力で治すってのをやっておこうという気分になり、今年1月の【弾き語りばったり #17】最終日・旭川公演の翌日、東京・中野サンブラザでTRICERATOPSのライブにゲスト出演が終わってひと段落ってことで、ここでちょろっとひいとくか、とひいてみたら、間違ってマジなインフルエンザにかかっちゃって、そりゃもうベッドから起き上がれないくらいの酷い熱が出ましてね。それは、事前に予約しておいたきゃりーぱみゅぱみゅのシングル『ふりそでーしょん』をフラ毛するためにCDショップに行くことも出来ないくらいの重症でした。たぶんあのとき以来だと思います。
でも風邪といっても今回のは軽いもので、ちょっと喉が痛くて、鼻がぐすぐす、やや身体が重いかなぁ、くらいですから、Perfumeのシングル『Sweet Refrain』は予定どおりに店頭フラ毛しました。
打ち合わせくらいであれば充分行けますし、レコーディングでも歌でなければやれるでしょうが、たまたまそんなスケジュールもあまりなく、それはいわゆるひとつの作曲期間なもんですから、これが逆に微妙ですね。この程度の風邪なら曲ができないという言い訳にはまったくなりませんし、しかし、集中力というか、そのようなものが欠如しているのは確かで、だからと言ってずっと寝てたんじゃ、やはり時間がもったいないんじゃないかという気がしますし、だいたいこの時期、作曲するために他のスケジュールを入れないようにしてもらってたわけですから、やっぱりやんなきゃでしょう。いやしかし、ぴんぴん健康な状態だったとしても、集中して作曲できるかどうかは、それはそれでまた別の問題ですからね。作曲ってゆうか、問題は歌詞なんですけどね。とにかく結果的に作るべきものが出来なければ、風邪をひいてようがひいてなかろうがなんの言い訳も成立し得ないもんですから、困ったもんです。
だからと言ってこのライトでソフトな風邪っぴきの状態を放っておくのもなんですし、自力で治さなければなりません。そのためには、やはりちゃんと身体を休める、つまり、寝るのが一番なのはわかってます。でもね、別に眠たくない時に寝ようとするのは、これはこれで変なエネルギーがいるわけで、そんなエネルギーの無駄遣いも逆に良くないんじゃないかと思えて来るもんですから、ソファーにねっころがって普段は見ないテレビなんかつけて見てみますが、いやぁ、やっぱりなんか、何を見ても同じに見えるというか、コンビニで売ってる食べ物が全部同じ味がするみたいな感じで、じぇんじぇん楽しくないですね。
ま、とにかく、薬を飲まずにどうやって治すか、なんですが、それはやはり焼肉じゃないかということになります。20代の頃は焼肉なんて御馳走でしたが、30を越えて比較的経済的に余裕ができたころからあんまり食べなくなりましたね。“えぇい、頭に来た、バカヤロウ!”って時に焼肉食べに行ってた時代もあったような気もしますが、そういう意味では“えぇい、頭に来た、バカヤロウ!”ってことはめったにない性格なもんですから、めったに食べてなかったんでしょう。
40代になってからは、風邪をひきそうな時、またはひいちゃった時に焼肉屋さんに行くようになりましたので、30代の時よりはその頻度は高くなったと思います。そこでニンニクの丸焼きをぶりぶり食ってやるのです。これがいいんですよ。もちろんニンニクは好きですが、しかし普段の生活でニンニクを真っ正面からぶりぶり食ってやるなんてことないですからね。風邪を治すためだという名目でなりふりかまわず食ってやるのです。
でもね、焼肉屋さんですから、お肉も食べないってのも、それは悲しい出来事じゃないですか。ですから食べますよ、はい。カルビー専門です。しかしね、お肉食べながら赤ワインの一杯も飲まないなんてのは、それはそれは真に悲しみ深い出来事じゃないですか。風邪ひいてたって、ちょっとくらいなら、血液の循環が良くなって逆にいいんじゃないの、ということにしてワインを頼みます。
最近の焼肉屋さんはふつうにワイン置いてますからね。あくまで血行を良くするためにちょっとだけ飲むなんですが、メニューを見ると、やはりグラスで飲めるものとなると、うんん、ちょっとねぇ、イマイチなものが多いんですよ。で、間違ったフリをしてボトルで頼んじゃうんですけど。ひとりで全部は飲めないんですが、だからといってあんまり大っぴらに残すのも、なんか下品な芸能人みたいでイヤじゃないですか。だからまぁそれなりに飲むわけですよ。そういう意味では基本が酒飲みですから、それなりに飲むとなるとそれなりにそうなっちゃうわけですよね。ってことで、血行を良くするはずが逆に血行が逆行するみたいなことになっちゃうんですね。だからなかなか治らないんでしょうかね、この風邪は。みんな、こういう時どうしてるんですかね。ってゆうか、みんなどうやって歌詞書いてんだろう・・・。
はい、というわけで、軽いながらも治らぬ状態がもう5日も続いていますので、なんのオチもありはしませんが、今週はこのへんでさっさとオヒラキとさせていただきます。軽いながらも一応病人なんで、責めたりしないでください。
2013/11/29
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