No.414
『オードブル』
はぁい、札幌帰りです。いつも午前中の飛行機に乗って、東京に戻ってから昼食なんですが、時にやはり乗る前に小腹減りバラバラ♪になる日もあり、今日もそうだったんですが、だいたいそういう時は、FRESHNESSのホットドッグか、売店でおにぎり買ってやり過ごします。で、今日はそのどちらでもない気分で、そんな時ちょっとヤな感じのものが目に入りましてね。
“札幌ラーメンまん”と書かれた小幟。そのようなものが再び登場していたことはちょっと前からうすうす感づいてはいたんですが、敢えて見て見ぬフリをしてました。話は5年前に遡ります。新千歳空港の11番搭乗口付近の売店で“味噌ラーメンまん”なるものが売られてまして、んんん〜とは思ってたんですが、一応話のネタに食べとくのも良いだろうと食べたのがコレ。
肉まんとしてはどうでしょう的などうにも変な黄色のヴィジュアルで、上にペタッと貼ってあるナルトがまた食欲を抑えるんですね。果たしてそのお味はというと、これが、まぁ、はっきり言ってノーコメントものでして。スタレビュのキーボーディストの添田くんに「いいから食べてみぃって」と半ばイヤガラセめいたメールを送ったりしたものでした。(関連コラム No.146)
あれから5年以上も経ち、昨今の空前のB級グルメブームに再登場した“ラーメンまん”ですから、それはそれなりの改良がなされての再登場なのかもしれんぞ、と思い、再び話のネタに食べてみることにします。ダメだったらダメで、また添田くんにイヤガラセのメールを送ればいいのですから。というわけで、買ってみます。
しょうゆとみその2種があり、どうしよっかなぁと少し迷いましたが、5年前のそれと比較する意味も含めて“みそ”を買いました。
うん、見た目はあの変な黄色ではなく、ごく普通の肉まんです。専用の赤い包み紙からも、この商品にかける意気込みのようなものを感じます。さて、開けてみるとどうでしょう。
うんん、角切りのチャーシューに椎茸、麺は思ったよりも太目でアピーリングです。では、食べてみます。
うんんん、正直、麺はいらないよなぁ、と思いますが、でも麺がなければ“ラーメンまん”とは言えないわけですからやはり不可欠なのでしょう。250円というお値段ですから化学調味料的な味わいはまぁ気にしないとして、うんんんん・・・。ん? なんか、だんだん、意外と旨くなってきたような気がしてきました。と、そうなってきたあたりで食べ終わりました。
結果的には、うん、決して悪くないかも。これを小林武史さん風に表現するなら、グーにした左手を顎にあてながらちょっと身体を傾けて、「・・・アリだよね」みたいな感じでしょうか。
ほんのひとくちちょっとの味噌ラーメンもどきにより脳や胃が刺激されたのでしょうか、飛行機に乗る時には「東京に戻ったら本物の味噌ラーメン食べよう」と、そんな気分になってました。つまり“味噌ラーメンまん”が“味噌ラーメン”を食べるためのオードブルになっちゃったんですね。
というわけで、羽田に到着する頃には頭の中は完全に味噌ラーメンモードになってまして、よっしゃ!レッツ味噌ラーメンだ・だ・だ・だ♪ってことで、きゃりちゃんの新アルバム【なんだこれくしょん】をガンガンかけて、胃袋バクバクさせながら首都高速をぶっ飛ばして六本木に向かいます。
で、六本木に到着しましたが、ふと気がついたら、あら? 味噌ラーメンを食べるはずだった私は、どうやら意識的に間違ってしまったようで、なんかわかんないけど“長崎ちゃんぽん”をメガネ曇らせながら食べてましたよ。オレってなぁ〜んでいっつもこうなっちゃんだろうかなぁ。
2013/06/28
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