No.402
『かわいい時計』
はい、4月です。東京の桜ももうほぼ散り切りましたので、もうすぐクリスマスですよ。
さて、先週ご覧いただいたカバンは依然修理中ですが、そのちょっと前に修理に出していた掛時計が戻ってきました。
これ、かわいいでしょう、ねぇ。大きさは縦12cm×横9cmくらいの小さい掛時計。たしか2001年の1月に、スロベニアの首都・リュブリャナの市場で買ったものです。
スロベニア? はい、ピンとこない方は地図帳を開いてください。東はハンガリー、西はイタリア、北はオーストリア、南はクロアチアと国境を接する、四国とほぼ同じ面積の中欧の小国です。第2次大戦後はユーゴスラビア社会主義連邦の構成国で、1991年にいち早く独立。公用語のスロベニア語は、その名の通りスラブ系の言語ですが、使用しているのはキリル文字ではなく、ローマンアルファベットに独自の発音符号がついたラテン系の文字です。・・・って難しそうなこと言われたってなんかよくわかんないですかね。書いてる私もいわゆるひとつの知ったかぶりをしているだけですので気にしないでくださいよ。では、写真です。
街の中心部にトロモストウィエ(Tromostovje)というかわいい三本橋があり、その先の丘を上がると、てっぺんにかわいいリュブリャナ城(Ljubljanski Grad)が建っています。三本橋の脇からリュブリャニツァ川(Ljubljanica)に沿って市場が開かれていました。食料品、衣類、生活用品などいろんなものが売られている市場の、古道具屋らしきところでこの掛時計を買いました。
で、それからパリ時代も含めてこれまで12年、ずっと私の部屋に飾ってあります。単3電池ですから、電池が切れたら取り替えて、を繰り返していたんですが、去年秋に引っ越して以来、電池を替えても動かなくなりました。いや、秒針は動くんですが、長針・短針が動かなくなりました。おそらく内部の部品が摩耗したのでしょう。で、近所の時計屋さんに持ってって、外国の古道具屋で買ったと言ったら、「あぁ、それは分解掃除をしても、たぶん部品がないでしょう」ってことで、裏っかわのムーブメントをまるっと国産品に付け替えるということになり、そうしてもらいました。
写真でご覧いただいたように、リュブリャナの街も市場もとってもかわいいですし、修理をお願いした時計屋さんに取りに行ったときも、店員さん2人が「えぇ〜っと、どこにあったっけ」「あの、あっちの棚の中の、かわいいやつ」「あ、これね、あら、ほんと、かわいいわね」と言いながら持って来てくれました。時計屋さんが“かわいい”と言うんですから、これは間違いなく“かわいい時計”なのです。
しかし、よぉ〜く見てみると、どうでしょう。 これが、実は、そーとー恐ろしい絵柄だったのです。
わかりますかね。 左端はバイオリンを弾くウサギさん、右端はチェロを弾くクマさんなんですが、中央左のオオカミさんは、カミソリのようなものを、緑の服を着た人間の顔にあてています。おヒゲを剃ってあげようとしている床屋さんなのでしょうか。いえいえ、オオカミさんは背中に銃をしょっていますよ。しかも、人間の顔からは血が流れているようにも見えます。
ってことは、なんですか。これは拷問あるいは処刑の場面なのかもしれません。そんな場面で、ウサギさんとクマさんが奏でるのは、いったいどんな旋律なんでしょう。ウサギさんの横には、作者のサインか、なんらかの暗号なのか、アルファベットともキリル文字ともとれない4つの文字が描かれています。いやぁ〜、すごいですね、なんかわかんないけど。
はぁ〜い、というわけで、短いですがオチもないままこの辺でオヒラキ。今週もどうでもいい話でごめんなさいよ。でも、こんなことをキッカケに、スロベニアという国を意識するようになったりすることもあったりしないこともないかもしれませんからね。もしよければ、意識的に間違っちゃった感じで一度行ってみてください。
さて、7日(日)は、松本いよいよ、京都市交響楽団とのコンサートです。演奏曲数は少ないですが、ばっちりアレンジやり直しましたので、それがどのような演奏になるのか、私自身もとても楽しみです。観に来ていただける皆さま、よろしくお願いしまんにゃわどすえ。
あ、それから、先々週・先週とちらっとふれました【COMIC GENERATOR】の件。先週掲載したウルルで私の作品に直リンクしてたはずなんですが、どうやらそうならなくなってしまったようですね。で、自身の作品を改めて探してみたんですが、これが、いっくらさがしてもみつかりません。削除されちゃったのかなぁ。だとしたら、・・・テレるなぁ。
2013/04/05
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