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Friday Column

No.229

『帯広クールビズ』

はぁ〜い。がんばってやってます【弾き語りばったり #11 〜言った、言わない〜】。名古屋・浜松公演を観にきてくださった皆さま、ありがとうございました。

さてそんな今週は、ちょっと前の話になりますが、北海道・帯広ぶらり旅です。
今年も帯広でライブやりますよという生ゴミではなく意気込みを表現するために、そしてSTVラジオ『ロックボンソワ』の収録版『帯広ックボンソワ』も兼ねて帯広に行ったのは、岩見沢・キタオンでのイベント翌日の9月7日(月)、朝08:01札幌発の【スーパーとかち1号】に乗って、10:41帯広駅に到着しました。


261系運転室下の窓からは
 

前方の景色が見える

STVラジオで仕事をする帯広出身の女性スタッフさんに、ゆる〜い帯広情報を事前にいくつか教えてもらい、そんな中でまずは『おびひろ動物園』に行って、オオサンショウウオを見て、ゴーカートに乗ろうということにしました。木村ディレクター(以下キムデレさん)の黒いワンボックスカー“軍艦巻き号”のナビはどうやら帯広の地理はあんまり得意じゃないらしく、なかなか現在地を把握できないまま、なぜか動物園の妙に寂しい南門に着いてしまいました。切符売り場のお姉さんに聞いて、いったん園を出て思いっきり反対側の正門に辿り着きました。


おびひろ動物園 正門

この後の予定がビッシリ詰まっていることもあって、フラミンゴにも日本猿にも目をくれず、オオサンショウウオの小屋へ直行。帯広畜産大学の人に発見され、ここに連れてこられたのが45年前。推定年齢50歳といいますから、根本要さんと同年代のオオサンショウウオです。この見た目がなんともグロテスクで、ハッキリ言って相当キモチワルイです。まぁ、そのくらいキモチワルイとわざわざ来た甲斐もあるってもんですけど。オオサンショウウオマニアにはたまんないでしょうね。実際、これだけを見るために遠方から何度も来るマニアの方、いらっしゃるそうです。オオサンショウウオの小屋は暗く、ガラスの反射もあって、そのキモチワルサがうまく撮れませんでした。


推定50歳のオオサンショウウオ

さて、次はゴーカートです。ここにつく前まで小雨が降ってましたが、ありがたいことに係の皆さんがゴーカートを乾かして待っていてくれました。全長なんメートルくらいでしょうか、約1分で1周するくらいのコースです。キムデレさんとマネージャー・近藤くんとの3人で、3周のレースにしました。と言っても、道幅は狭く、前の車を追い抜けるポイントはスタート直後のやや広くなったS字部分1カ所しかありません。つまり3周しても追い抜くチャンスは2度しかないのです。へたすりゃ、スタートした時点での順位が最後まで変わらない可能でもあります。まぁとにかく収録用のピンマイクを胸につけてレーススタート。最もインコースのキムデレさんが先頭で、私、近藤くんと続きます。2周目のS字では抜けず、そのままの順位で迎えた3周目のS字では、先走のキムデレさんの車を後ろからガンガンぶつける形でコース外側に押しながらのかなりの荒技で無理矢理抜き、トップに躍り出てそのまま優勝しました。キムデレさんは2周目で足がつっていたそうです。


ゴーカートで優勝

開園46周年を迎えた『おびひろ動物園』、正門のアーチ型の看板(3つ上の写真)は、9月いっぱいで取り壊し、新しいものに作り替えられるそうです。なので現在は取り壊し工事中でしょう。こういうのうまいこと残してほしいんだけどなぁ。

さ、帯広に来たからにはお昼は“豚丼”です。基本的には同じ店には行かず、いろんな店のものを食べてみるという考え方の私ですが、どうしてもあの感動を音声で収録したいこともあって、去年同様『はげ天』さんに再びやってきました。御主人と美人女将に丁寧な説明を受けた後、食べました。いやぁぁぁ、見てください、この照り、ホント旨いっすよ。これほど腹の底から旨い!と思えるものって、なかなか出会えません。


腹の底から旨い!

実は美人女将に説明を受けている段階で、マネージャー・近藤くんのジーンズの前チャック、いわゆる“世界の窓”が全開であることを私は気づいていましたが、きっとクールビズの一環なんだろうと解釈して、指摘せずにいないことにしました。

さ、次は【FM JAGA】。去年も出させていただいた後藤朋子さんの『AFTERNOON BREEZE』に生出演。そこには十勝毎日新聞さんの取材もからみます。そしてもうひとつ米澤愛さんの番組を収録させていただきました。
その米澤愛さんが“帯広の新名物”として“中華ちらし”というのを強く進めてくれましたが、説明を聞いても“中華丼”と“中華ちらし”の違いがイマイチわからず、まぁ、でももう豚丼くっちゃったし、夜はワイン飲みたいしなぁ、ってことでいつか機会があれば、という感じでぼやかしながら、FM JAGAを後にしました。

さて、次はなんでしょう、そう、【花畑牧場】です。やはり帯広に来てるのに、昔からお世話になっている同じ事務所の大先輩・田中義剛さんの【花畑牧場】に顔出さないわけにいかないでしょう。というわけで中札内を目指しますが、途中に「愛国駅」と「幸福駅」があるではないかということに気づき、元鉄道マニアの私はそれらを素通りするわけには行きませんので、両駅に立ち寄ります。


愛国駅舎
 

9600型

「愛国駅」は、駅舎がちょっとした歴史資料館になっていて、ホームと線路の一部が残り、そこに9600型の蒸気機関車がありました。という感じで比較的サラッとした「愛国益」でしたが、一方の「幸福駅」は、月曜日だというのに結構な数の観光客でにぎわってました。線路上にディーゼル車“キハ22”が2両。駅舎には訪れた観光客の名刺が壁中に貼られ、おみやげ屋さんの記念品も種類が豊富で、それでいて決して最近っぽいちゃらちゃら感はなく、あくまで昭和の佇まいで好感が持てます。駅長さんのカキワリだけでなく、写真撮影用の制服と帽子なんかもあり、予想を大きく上回って楽しめました。こういう写真撮ると、私はすごくイキイキしていい表情です。媒体向けのアーティスト写真もこういうやつにするべきではないか、と思うほどです。


幸福駅跡
 

来年のアー写候補

で、再び“軍艦巻き号”を飛ばして中札内【花畑牧場】にやって来ました。田中義剛さんは、私の収録に会わせて戻ってきてくれるという予定で、私としては、勝手に潜入して勝手にレポートしているところを、「こら、KAN、このやろう、なにやってんだべ」と義剛さんに見つかってしまい、執拗なプロモーションを受けるハメになる、というイメージ設定だったんですが、なにがかどうかなって義剛さんは帯広に戻れなくなりました。なので、職員のお嬢さんに案内してもらいながら、『ボンソワ』リスナープレゼント用に様々な商品をあれこれ勝手に義剛さんのツケでもらってきました。

いやぁ、しかし、凄いことですよ。生キャラメルがたまたま当たっていきなり大もうけしたようなイメージでとらえられがちな【花畑牧場】ですが、牧場を始めてもう15年ですから、多くの苦労と試行錯誤の末のヒットだと思います。なので個人的なおみやげもぶりぶりもらってきました。


花畑牧場のカフェとショップ

そんな【花畑牧場】での収録を終えようとするころ、キムデレさんが近藤くんのチャック全開に気づき、サラッと指摘します。時刻はもうすぐ17時。私が近藤くんのチャック全開を発見したのが12時過ぎですから、少なくとも4時間半以上は“チャック全開クールビズ”だったと考えられます。皆さんも見習いましょう。

夜は、小粋なイタリアンレストランでイタリアのスプマンテやワインをぶりぶり飲み、去年5月におじゃました北の屋台の『プチ・プレジール』で、十勝ワインを1杯いただき、それでも飲み足りないキムデレさんにつきあって、ホテルの近くのワインバーでなぜかルーマニアのワインを飲みました。それらも含めて今年も帯広でライブをやるぞという生ゴミではなく意気込みなのです。

さ、そんなこと言ってる間に明日・明後日は東京公演。来週末からは9年半ぶりの秋田からの東北・北海道ツアーです。どちらさまもよろしくお願いSMAP。

2009/10/02



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