No.060
『冷静マシーン体験』
あぁなんと清々しい7月でしょう。そう、レコーディングが終わるというのは、長いあいだ背中や頭の上に乗っかっていたモサッと湿りけのある重たいものがサッと取り払われる感じでホントに清々しいものです。
今週、北海道・苫小牧でゴルフをやりました。いやぁ〜、気持ちいいねぇ〜、天気もよかったし。私がゴルフをやるのは年間だいたい3〜4回くらいのもんですので、それは天気さえ良ければ非常に楽しい特別なイベントですし、ましてレコーディング終わりの今回はもうスカスカスカァーッとギャルのスカートが突風で3連メクレするのを見ちゃったくらいのスカスカスカァーッですよ。
それからレコーディングが終わったからには飲み会も続きます。なんせこの半年ほとんどのお誘いは“レコーディングが終わったら”と保留にしてきたもんですから、ここにきてその保留飲み会を一気にブッキング。そんな時期にあわせたかのようにパリ時代の友人が帰国したり、古い友人が婚約したり、別の友人の結婚パーティーがあったりと、こちらの意思で時期をずらしにくい“飲み”も重なったりしてなんだか妙に忙しい夜が続きカラダはかなりグッタリです。「バカみたいに飲まなきゃいいんだよ」という説もありますが、そうはいきません、なんせ“レコーディングが終わった”んですから、バカみたいに飲まなければいけないんです、それが“バランス”というものです。
そしてレコーディングが終った私の今回もうひとつのイベント、それは“洗車”です。いやぁねぇ、確信を持って説明できる理由もポリシーも全くないんですが、洗車しないんですよねぇ私、なんでか。車の中に関しては何も置かない主義で、地図とラーメン本と有事の際にサッとかぶれる町娘のヅラが常備されている程度で車内はスッキリ、いつ誰が乗ることになってもだいじょぶな状態なんですが、なんかわかんないけど洗車は滅多にしないんです。その回数はゴルフやるよりも少ないです。
94年くらいからかれこれ12年くらいお世話になっている近所のガソリンスタンドでも、時々ボンネットを開けて「そろそろエンジンオイル交換しないとかなり真っ黒になってますねぇ」なんて言われると、「はい、じゃぁお願いします」と素直に受け入れるんですが、「洗車はよろしいですか?」に対してはなぜか「いや、いいです」と断ってしまうんです。私が洗車したらすぐ雨が振る、というイメージが残っているのもあるにはあるんですが、いやでもそれが洗車をしない確固たる理由であるわけでもなく、やはりなんとなく「いや、いいです」と拒否してしまうんです。たぶんあのガソリンスタンドのお兄さんたちも「それにしてもさぁ、KANさんって洗車しねぇよなぁ〜」「しないねぇ〜」「なんでだろうなぁ」「なんでなんだろ〜なぁ〜」なんて会話してるはずです。うん絶対してます。
そんな私が今回、レコーディングが終わったという喜びから久しぶりに洗車をしてみました。いやぁ、いつ以来かなぁ〜、1月の『弾き語りばったり#3』で渋谷O-EASTに行く前に「熱心なお客さんが会場前で待っていてくれるかも知れない」という理由から洗車したかなぁ、いや、あん時は結局時間なくなってやらなかったんだ、ってことはいつ以来だ・・?、ってくらいひさしぶりの洗車です。せっかくなので金曜コラムのために車内からの洗車写真を撮ろうと思い、「写真撮りたいんで乗っててもいいですか?」ときいて後部座席に移り、「おねがいしまぁ〜っす」とガソリンスタンドのお兄さんの運転で洗車マシーンに入ります。
定位置に来るとお兄さんは車を降り、洗車マシーンが動きだします。洗車すること自体えらく久しぶりなうえに、今回は初の車中自主監禁状態でのマシーン洗車です。かなり物凄いアトラクティヴな音や映像や振動などを期待していたんですが、これが意外とアッサリしてましてね。あれ、こんなに静かなんだぁと思っているうちにあららららもうドライヤーでかぁ〜〜って乾かし始めました。千枚舌がフロントガラスをヴェロヴェロヴェロヴェロ〜とやった数秒間以外はこれといって特筆すべき状況は起こらなかったと言うかなんというか、そんな感じでしたが、でも、そうですよね、そりゃそうですよ。だって車ん中でウハウハいうほど激しい洗車だったら車ボロボロになっちゃいますよね。
でも世の中にはいろんなマニアがいますから、きっと『マシーン洗車マニア』なんて方もいるんでしょうね。そういう人に「あぁ〜、JOMO系スタンドの洗車マシーンはだいたい国産の○○○社のやつですから弱いというか、まぁ、ノーマルですね。でも細かいとこまでキチッと洗えますし、なんつったって故障少ないですから。そういう意味で言うと滅多に洗わないKANさんなんかはアメリカの◇◇◇社のマシーンなんかが良いと思いますよ、逆に。なんつたってパワーが違いますから。あんまりやると車傷みますけどね。今そのマシーン置いてるスタンドは都内では品川と東十条の2軒だけ。あとはもう、ハワイ行かなきゃないですね、えぇ。」なんて話がきけたらおもしろいんですが。
というわけで、何枚もシャッター切ったなかで最もエキサイティングなのがコレ。なんだか妙に冷静なカットです。写真的には車の中からじゃなくて、ウェットスーツ着てダイバー用の防水カメラで車の外から撮った方がよりアグレッシヴな写真が撮れるような気がします。でも、そのためにウェットスーツ買うってのもなぁ〜・・・。
2006/07/07
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