No.049
『USJライブ』
今回は2006年4月14日(金)、大阪「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」で行われたFM802主催のイベントライブの報告です。開園5周年記念の「USJ」に初めてやってきたのですが、私の場合テーマパーク系にはからっきし疎く、しかもアトラクションはなにも見ずに帰ってきたもんですから、USJの素晴らしさについては何も書けませんが、すごかったですよ、楽屋。日本風の格子引戸にモダンイタリアン風の家具といった、それこそ映画の中のジャパン的な広〜い空間は、これまで経験した楽屋のなかで群を抜いてユニバーサルでした。
演奏したのはニューヨークエリアに特設されたカッコイイ野外ステージ。今回は私のピアノにベース・西島正巳、ギター・中野豊、パーカッション・西村正人という、考えてみれば初めての編成だったんですが、いやぁ〜、楽しかったです。30分で5曲という短いステージの演奏曲目は、まず弾き語りで『東京ライフ』、続いてFM802春のキャンペーンソングとしてカバーしたスピッツの『チェリー』を初披露。最初はひとりで歌い出し、サビからセンパイ(中野豊)がアコースティックギターのストロークで乗っかり、2コーラス目からベース、パーカッションが入るという構成。レコーディングしたバージョンでは「君と〜めぐ〜り〜あ〜い〜たい〜〜」で曲が終わった後に、再びイントロにもどってたんですが、ベースの西嶋さんの奥さまが「あそこでイントロに戻っちゃ負けなんだよねぇ〜」と言ってたということで、グッとこらえて歌で終了。
それにしてもこのスピッツの『チェリー』、この企画でいろんなアーティストのバージョンを聴きましたし、今回のライブでもレコーディングとは違うアプローチで演奏したんですが、どんなアレンジメントにもゆらぐことのない安定感のあるメロディが素晴らしいです。私の曲はアレンジを変えてしっくりくるものがなかなかないですからね。ちょっと雰囲気変えようと思っただけなのに“すごくイマイチ”なんてことよくありました。その最たるものが『愛は勝つ』です。というようなことを実証する例として『愛は勝つ』を70年代フォーク調アレンジで演奏。といってもこれ、「心配ないからね」をきっかけにその後の歌詞がすべて“ないからね”という否定文になり、「明日はきっと→ないからね」になるといういわゆるネタだったんですが、見事にハズシましてね、まぁそんなもんです。やっぱネタものは、即席ではなく、きっちり作りこんでみっちりリハーサルを重ねるべきですね、私の場合。
で、『カレーライス』初披露。「弾き語りばったり#3」では無理だと判断し演りませんでしたが、この4人編成ではちょうどいい感じのアンサンブルになったんじゃないかと思います。ここでメンバー3人はお疲れ様さま。で、最後はカッペリング『アイ・ラブ・ユー』を丹念に弾き語ってお開き。という内容でした。4人ですし、やりたい曲ももっとあったんですが、次々にくりひろげられるさまざまなショーやパレードなんかとの兼ね合いで、きっちり30分に収めなければということだったので、5曲で帰ってきました。この微妙な“やり逃げ感”もまた逆に爽快でした(何の逆かはわからない)。
それにしても寒かったです。90年4月に大阪の“花博”のライブジール(略して花じ〜る)というイベントもえらく寒かったのを思い出しましたが、それより寒かったです。そんな中、長いこと待っていただいた皆さん、ありがとうございました。5月もまた大阪に行きますんでよろしくお願いします。
ところで“花博・ライブジール”を“花じ〜る”と略したのは、同じイベントで演奏した大先輩・杉真理さん。この原稿を書きながらふと杉さんのことをふと思い出したのでオフィシャルサイトをのぞいてみたら、トップページに“杉サマ本日のおことば”というのがあり、その日のおことばは「煮込みを襲う」でした。うぅむ・・・さすがです。このおことば、どうやら毎日あみだしているようです。年に365のおことば、だとしたらスゴイです。週一のコラムなどなんてことなく思えてきました。というわけで来週はこの「金曜コラム」やっとNo.050 です。
ニューヨークエリアの特設ステージ |
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楽屋もまるで映画のセットのよう |
2006/04/21
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