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Friday Column

No.007

『略されてこそ』

23日の大阪公演、25日の神戸公演を観にきてくださったみなさん、ありがとうございました。というわけで『弾き語りばったり #2』〜8都市て! Good〜も5公演が終了しました。

さて、突然ですが今回は“略称”について書いてみます。最近の新聞テレビ欄を見ると、なんですか、この略称の嵐は。『ドスぺ』『カスぺ』『黒バラ』『歌スタ』と番組名がハナっから略称で掲載されてるんですね。私がなじんだ略称といえば、70年代末の『たのきんトリオ』が最初。田原俊彦の「た」+ 野村義男の「の」+ 近藤真彦の「こん」をあえて「きん」と読み、ひっくるめて『たのきん』というわけ。この『たのきんトリオ』が大人気になる2年程前、高校1年生の私と同級生2人との校内喫煙が誰かしらの密告によりバレ、3人揃って1週間の謹慎処分を食らったのを、後になって「楽しい謹慎トリオ」→『元祖たのきんトリオ』なんて言ってよろこんでいたものでした。そのあとは80年代TBSの大ヒット不倫系ドラマ「金曜日の妻たちへ」→『金妻(きんつま)』ですかね、やっぱ。ちゃんと見たことはありませんが、当時20代前半だったこともあり、その『金妻』という響きだけで妙に反応していたような気がします。

音楽のほうで代表的な略称といえばやはり尊敬すべき先輩「Chage & Aska」→『チャゲアス』、「Stardust Revue」→『スタレビ』、そして「Mr.Children」→『ミスチル』でしょうか。しかしこれらの略称、どうも響き的にやや軽いというか、いずれもその音楽性に見合ってない感じがするんですよねぇ。なので私が書いたり言ったりする場合は決して略称は用いないようにしているんですが。私の意見はどうであれ、この略式呼称は他のグループにもやたらと適用され、『スカパラ』『ジュディマリ』『ヒスブル』『ブリグリ』最近では『アジカン』?・・・と、なんかもう別の意味で楽しくなっちゃいます。ま、しかし観る側聴く側からすれば、略称で呼ばれるようになってこそ“大衆に認知支持されている証し”みたいな感覚があるのかもしれませんね。そういう意味では、どうにもこうにも略されそうにない私の名前『KAN』はかなり辛い立場です。

といろんな思いをむやみに巡らせながらもこの『金曜コラム』、毎週毎週がんばって書いてます。そんな私の余興のわりにけっこう大変な努力が実り、金曜日にコラムが掲載されるのを毎週楽しみにして下さる皆さんが徐々に増え、そんな皆さんの職場や飲み会で話題になり、そしていつか略されて呼ばれるようになるとしたら、それはきっと『金コラ』ではないだろうかと思うとまんざらでもありませんし、むしろ響き的にはかなり好きなほうです。むしろついでにもうひとつ、もともと“なぜ金曜日なのか”について書いておきますと、これは日本人の一般的生活パターンを考慮したわけではなく、私自身の好きな曜日として設定したわけでもなく、ただ単純にこのオフィシャルサイトの開設日2005年5月20日が“たまたま金曜日”だったので「では毎週金曜日に更新しましょうか」となっただけの明解な理由です。そういう意味ではこの“たまたま金曜日のコラム”を順当に略して呼ぶならば『たま金コラム』ってことになりますね。どうですか『たま金コラム』、響き的にも完璧ですし、『たのきんトリオ』ともなんらかの因縁めいたものを感じませんか?

・・・うぅ〜ん、なんだか略されて呼ばれる日が逆に遠ざかってしまったような気がしてきました。私、なんも間違ったこと言ってないんですけどねぇ。

とそんな空気をひきずったまま明日、明後日は東京公演、よろしくお願い島原の乱(1637)。

※コラム No.005 のクイズの答えは <3.ガキの使いやあらへんで> でした。
2005/07/01


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