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Friday Column

No.326

『アゼルバイジャン旅行記 その1』

さぁ、やっとちょっと時間ができましたので、もうふた月も前の話になりましたが『アゼルバイジャン・グルジア旅行記』、ここから数週かけて書いていこうと思います。

今週は、アゼルバイジャンの首都・バクーです。場所はお持ちの地球儀で御確認ください。地球儀をお持ちでない方はすぐに買ってください。まず、“なぜアゼルバイジャンなのか”という単純な疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。“オレはいろんな国に行ったことがあるんだぜ”でおなじみの私が行ってみたいところは、ラーメン屋さんの場合と同じで、“行ったことないとこ”ですから、まだまだ世界中に行ってみたいところはたくさんあります。で、現在は旧ソ連に属していた国に興味が向いてますので、そんな中からなんとなく・・・アゼルバイジャン。うん、 “響き”がいいじゃないですか、ね。ただそれだけの理由で行ってきました。ウラジオストックもそうでしたが、“響き”、これ大事です。

写真をたくさん見ながらお読みいただきたいので、別ウィンドウにPhoto Albumを設置します。該当番号をクリックして御覧ください。(なお、文中の固有名詞のアルファベット表記は、アゼルバイジャン語と異なる場合があります。)


6月12日(日)、経由地モスクワからアゼルバイジャン航空・J2 851便で3時間、18:30にアゼルバイジャンの首都・バクー、前大統領の名前を冠したヘイダル・アリエフ空港に到着しました。まずは両替です。アゼルバイジャンの通貨は【Manat/マナト】。たしか1マナト=100円くらいのわかりやすいレートだったような(1)。あとで聞いたんですが、ユーロと同じデザイナーによるものだそうです。言われてみればなるほどです。

初めての国はワクワクします。ホテルに向かうタクシーからの景色見てるだけで興奮です(2)。インターネットでいろいろ調べたホテルは【THE CROWN HOTEL BAKU】(3)。リクエストどおりにカスピ海が一望できる部屋は思ったより狭めでしたが、気取りなく居心地の良いホテルです(4、5)。まずは、フロントのお嬢さんにアゼルバイジャン語の挨拶、「こんにちは=サラーム」「ありがとう/さよなら=サグボル」を教えてもらいます。「ありがとう」と「さよなら」が同語なのは便利なような、もの足りたいような。2年前に行ったトルクメニスタンと発音は微妙に違いますが、同じ言葉みたいです。

もう20時を回っていますがまだ陽は落ちず、とにかく街へ出てみます。フロントのお嬢さんにアゼルバイジャン料理のレストランを数軒教えてもらい、警備員さんがタクシーを停めて行き先を告げて、料金の交渉もしてくれました。たしか3マナト=300円くらいだったと思います。

建物はみな薄いベージュと茶色で統一されたヨーロッパ調の街並。石油が出る国というイメージよりは、むしろ質素で品の良い感じです。

すでに陽は落ち、渋滞で動きがとれなくなったところで「もう、すぐそこだから」みたいな感じでタクシーを降ろされましたが、目的のレストランは【Port/ポルト】すぐそこにはなく、街のひと数人にたずねてあっち行ったりこっち行ったりして、なんとかたどりつきました。

地下のお店に入るとそこは天井の低いワイン蔵のような作りで、他にお客さんはいなかったのでちょい不安にはなりましたが、とりあえずアゼルバイジャンのビール、緑のボトルの【XIRDALAN/ヒルダラン】を頼んで、ロシア語と英語で書かれたメニューを見ます。なんだか見たことない外国人が来たよってことで、どうやらお店でいちばんエラい趣の男性が注文をとりにきました。しかし、料理はすごい数あってそう簡単には決められず、よく見りゃピザやスパゲッティなんかも何種類もあります。どの料理も英語表記でなんとなく雰囲気はわかるなか、一体どれがアゼルバイジャンの料理なのか知りたいのですが、アゼルバイジャン語はもちろん話せませんし、英語も通じませんし、ロシア語もまだ会話にはなりません。「どれが、アゼルバイジャン?」と聞くと「イェ〜ス、オール、アゼルバイジャン」みたいな感じの大らかな答え。そんななか“Beef Baku”というのがあったので、「これ、バクー、アゼルバイジャン?」と聞くと「イェ〜ス、バクー、アゼルバイジャン」ってことだったので、うぅん、わからん、テキトー!って感じでそれを注文しました。出てきた料理は、牛肉のカツレツにチーズをかけて焼いたようなもの。食べてみると、どうやらプレス肉のようです。それでいて妙に硬い。まぁでもそんなもんでしょう。これが本当にアゼルバイジャン料理なのか、このレストランがあたりかハズレかなんてことはどうでもいいとでして、とにかくこれが私の最初のアゼルバイジャンでの料理です(6)。

そのうちお客さんも増えてきて適度ににぎわってきましたが、若い男女の店員さんはキビキビと働くでもなく、私に見えるところでイチャイチャしています。そんな店員さんを呼んで、「ダイチェ・ムニェ・アジン・ヴァカル・ヴィノー・クラスナエ・アゼルバイジャンスキー」と単語を並べてアゼルバイジャンの赤ワインをグラスで注文。これはなんとか1回で通じたようです。アゼルバイジャンはワインの発祥説もある国ですから、うん、ちゃんとおいしかったです。で、この日はさっさとタクシーに乗ってホテルへ戻りました。帰りは5マナトって言われました。でも、値切ったりできんのよ、性格的に。

6月13日(月)、バクーでの2日目は、事前に頼んでいたガイドさんに、ひとりでは行くのがたいへんな、郊外の遺跡を案内してもらいます。10:00、ホテルのフロントにやってきたのは、なんとモデル体系の美人さん。うわっ、このコ? カワイイじゃん!うひょひょひょ。名前はレイラちゃん。しかも、ホテルの横に停めた車に行くと運転手さんはおらず、彼女がひとりで運転して案内してくれるようです。つまり・・・、それは・・・、ある意味・逆に・ある反面・・・、デートだと言えます。ひゃぁぁぁぁひゃっひゃっひゃっ。この時点でアゼルバイジャンはとても素晴らしく良いとこだ、と決定ました。世の中なんてそんなもんです。

最初の目的地はバクーの南西、約50kmにある遺跡【Qobustan/コブスタン】。
道中、アゼルバイジャンの国の歴史や成り立ち、バクーに関する基礎知識なんかを説明されましたが、なんせ歴史の偏差値はブリ低の私で、しかも英語ですから、話の半分も理解はできませんが、そんなことはどうだってよいのです。レイラちゃんは、旅行会社の契約社員ですが、医師の免許も持ってる才女です。ガイド業はまだ日が浅いのか、途中、道を間違えて引き返したり、事務所に電話して道を聞いたりしてましたが、そんなことはどうだっていいのです。歳は聞きませんでしたが、たぶん26歳くらいだと思います。2009年に東京に2週間滞在したことがあるそうです。観光エキスポみたいな催し物の仕事で、それはどうやら幕張メッセじゃないかと思います。「東京の印象はどうでしたか?」と聞くと「another planet」、別の惑星のようだった、と言いました。うん、なんとなくわかる気がします。

バクー南郊外のカスピ海沿岸は、リゾート開発が進み、レストランやホテルの建設が始まっているようです(7)。そんなこんなで1時間半くらいかかって【コブスタン】にやっと到着(8)。岩山に石器時代の壁画が約6000も発見された遺跡です(9)。そんな壁画の数々は写真に撮ってもなんかつまんないと思えたので撮ってません。見てみたい方はインターネットで探してみてください。そんなことより、レイラちゃんを見たいでしょう。まずは遠めからの1枚(10)。ね、デートでしょう、コレ。オレなんてゴキゲンでおみやげ屋さんでイスラム帽子なんか買ってかぶってみちゃいましたよ(11)。

次の目的地は、バクーの北東、つまり街を挟んで真反対に位置するもんですから、一旦街に戻ってお昼を食べることにしました。連れてこられたのは、たまたま前夜食べたお店の隣にあったレストラン【Beh Beh/ベフベフ】。「うまい!」って意味だそうです。レイラちゃんはスープだけでいいというので、私もそうします。短いヌードルが入ったチキンスープはよく食べられている家庭料理だそうで、そう言えばトルクメニスタンでも食べました(12)。

昼食後やってきいたのは、バクーの北東にある【Atesgah/アテシュギャフ】。火を崇拝するゾロアスター教の拝火寺院です。何世紀の建物かは忘れましたが、とにかく火が燃えてました(13、14)。この日は晴天、もう午後3時を回っていますが、気温は30度を超えてたと思います。猫もグッタリです(15)。

最後の目的地は市の北郊外にある、地面から炎が吹き出る山【Yanar Dag/ヤナル・ダグ】。途中、すごい規模の石油の採掘場や、水に含まれるヨード成分で湖面がピンクに見える【Masazir Golu/マサズィル・ギュル】(16)なんかを通って、また何度も道をたずねたりしながらたどり着きました。

地下の天然ガスが地表の割れ目から噴き出し燃え続ける。ま、ただそれだけなんですけど。なんでもなさそうでなんかすごいのです。そんでもってめちゃくちゃ熱いのです(17)。

予定時間を1時間ほど過ぎましたが、今日の観光はこれでおしまい。はい、それでは、美人ガイド・レイラちゃんのお写真を御覧いただきましょう(18)。

ね、いいでしょう。ちょっと強気のお姉さんタイプって感じですか。そんな彼女に8時間もドライブデートしてもらったアゼルバイジャンは間違いなく良い国です。はっはっはっはっは。

ホテルまで送ってもらって、そこでレイラちゃんとはお別れ。ホテルの屋上から街の景色を眺めながらビールを飲んで小休憩。この後は再び単独で街に出ます(19)。

と、今週はここまででいいですかね。来週はバクーの街の写真をたくさん見ていただきます。

ところで、私/ジョン・Bくん/菅原龍平くん/ヨースケ@HOMEくん(年齢順)による【Cabrells/カブレルズ】のオフィシャルサイトも見てくださいね。
“かわいいブログ”グリグリ更新してますから。ひっひっひっひっひ。

2011/08/12



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