No.185
『新幹線で走り書き〜っ!』
世界の車窓から・・・チャ〜ララッチャッチャチャ〜ララ〜トゥ〜ラ〜、タ〜ララッチャ〜♪ この表記だけで読んでる人の頭の中にあのメロディが鳴ったとしたら、それはすごいメロディです。
さて現在は11月26日(水)、新作ライブアルバムのプロモーションで京都・大阪へ向かう新幹線車中。このオフィシャルサイトを開設してからの約3年半というもの、コラム執筆を中心に常になんか書かなきゃな状態が続いて、“なんもやることない”という日がありませんし、これからもそうです。特に飛行機や新幹線での移動中は最も執筆すべきタイミングなもんですから、思えばこの3年半、車窓からの景色をゆったり眺めるなんてことがなかったんじゃないかということに気づくと、ってことはこれからもずっとオレは景色を見ない生活を送るのか、それは窓のない部屋に暮らすに等しいことではないか、これはたいへんに情緒にかける、まったくもって逆クリエイティヴなことではないかと、それどころか人間生活として非常に不健全ではないか、急にイヤな気分になりました。なので今回この新幹線では、とにかく意識的に外の景色を眺め、そこで何か新しいものを発見することを期待しながら、デジカメながらも写真をバシバシ撮ってみようと思います。そしてブラインド・タッチで原稿をシャカシャカ書き進めれば、京都に到着する頃には今週の金コラが書きあがっている、という都合のいい考えですが、果たしてそううまく、おもしろくいくでしょうか。
そんなことを書いている間に、「新横浜」から乗った【のぞみ113号】はもう「小田原」を通過してしまいました。いかん、もっと真剣に景色を見なければ。よぉし、オレは景色を見るぞぉ〜、景色を凝視、忌野凝視郎!。そして景色をギョーシしながらにしてテーブルの上に置いた高級ブック型コンピューターにブラインド・タッチで原稿カキカキ。“ブラインド・タッチ”=訳せば“目隠しお触り”です、キャーッ! と二重まぶたにして景色を見てたら、あっという間に「三島」も過ぎました。そうだ、写真をバシバシ撮らねばーギブアーップ! 今日は天気もよくイイ感じで富士山が見れるはずです。小田原通過前からここまで何度も見えたり隠れたりしていますが、もう少し待って大井川のあたりから写真を撮るのです。そのためにD側の窓席をとったんですから。「新富士」を通過するとすぐに大きな川があり、今だ!ってことで富士山に向かってシャッターを切ってみたんですが・・・
そうか、そうですよ、川を渡る新幹線から写真を撮るってことは当然、鉄橋の柵が写り込むってことですよ。大きな川のところに新幹線が走ってて遠くに富士山という画を昔よくカレンダーとかでよくあったでしょう、アレをイメージしてたんですけど、新幹線が写ってるってことは新幹線から撮ったのではないってことに今気づきました。しかも私が大井川だと思ってたのは富士川でしたし。じゃ、大井川ってどこにあるんすか、お〜い。ってことで「静岡」駅通過をムリヤリ流し撮り、しかしイマイチ。しずぉかなコカンのモリのカゲっから♪ 仕方がないので心の中でダジャレを言いました。あ、今、大井川もありました、よかったです。美しい茶畑をいくつも眺めて「掛川」通過。ここでも流し撮りイマイチ。かけ川祐子。
よし、こうなりゃ駅を通過するたびに流し撮りしてやる。一応言っときますと、“流し撮り”とは、移動する被写体の動きを追いながらシャッターを切ることで背景がシャーッと流れて写り、スピード感を醸し出す手法です、しかしこっちは新幹線ですし、駅通過時でも180km以上は出てるでしょうから、その速度でカメラをシャッと振れるんだろうか。ってゆうか被写体を特定しないことには何がどう“流し撮り”かがわからないですから、とりあえずは駅名の書かれたボードを目標として、流し撮ってみることにします。しかし日中この明るさではシャッタースピードは極めて短く、ちゃんと“流し撮り”効果は出るのでしょうか。そんなことを考えるうちに天竜川を越えました。新幹線、ちょっと早すぎです。
そんな新幹線が在来線の列車と並走するのもなんか元鉄道マニアの私としては意味もなくうれしいものです。ヘーソーゲーム! 世界中の誰もがぁ〜、今日も〜歯医者目医者〜♪ この表記だけでその曲がわかったとしたら、それはすごい曲です。念のために言っておきますとMr.Childrenさんです。あ、「浜松駅」、しかし対抗線路に通過待ちの列車が停まっていたので駅名ボードは確認できず、チクチョー! そんでもって浜名湖見えた! でてこいウナギ! 浜名湖競艇! 続いて「豊橋」駅で流し撮るも、あぁぁ、もうじぇんじぇんダメ。トヨ橋巨泉。シャララホレヒレハ〜ラハラ〜。
はままちゅーっ! |
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はまなこきょーてーっ! |
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とよはしーっ! |
どうでもいいけど後ろの席の紳士が、思いっぎり東北北部のインドネーションで電話してるのが逆心地よいです。もう2回目の電話です。しかもオンナ連れです。でも東北の人は決してワルギはないので許してあげます。いや、しかしその女性も同じテンションの東北北部のインドネーションなので、単にお父さんと娘さんかもしれません。うん、そうだ、そうです、親子ですよ。おじさんが歳の離れた女性と新幹線に乗っている=オンナ連れ、と勝手に即時解釈してしまう私がおかしいのです。そんなことに気をとられていたら「三河安城」通過。アンジョーバーキャンシン、バッチュドンゲッミー♪ これはビートルズです。というわけでアレヨアレヨという間に「名古屋」到着。ところで到着直前に流れる「We will soon make a brief stop at Nagoya」という英語アナウンスの「brief」ってなんでしょうかね。どうしても私の脳は「まもなくブリーフ一枚で名古屋に停まります」と訳してしまいます。
さぁ、名古屋過ぎればもうこっちのもんです(意味不明)。ってゆうかそろそろコンピューターのバッテリー残量が30%台になってきたもんで、ここから先は電池なくなるの早いですから焦ってます。700系の車輛には座席にコンセントがあると思っていたんですが、この席にはありません。なのでこの先はもう超スットバシ系でどうぞ! はい、木曽川! 「岐阜羽島」通過、駅名ボード惜しいっ! SANYO SOLAR ARK! 揖斐川! 関ヶ原! そして〜っ! 米原〜っ!
ぎふはしま〜っ! |
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ソーラーアーク! |
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いびがわ〜っ! |
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せきがはら〜っ! |
「米原」駅通過でついに駅名ボードをキャーッチ!
でも惜しくもピンボケ〜ッ! あぁぁ、もう京都到着まで通過駅な〜し! なので流し撮りやむなくあきらめ〜っ! シメに琵琶湖の入り口〜っ! 新幹線から琵琶湖が見えるのはこの数秒だけぇ〜っ! でもタイミングちょい遅〜っい!
というわけで、京都に着きました。はぁ、ほんの2時間でしたがなんだかヘンに疲れましたよ。だって、ず〜っと景色を凝視して写真を何枚も撮りながら目隠しお触りで原稿カキカキ、しかもバッテリー残量少なで焦りながらですから。シッコにもいけなかったじゃないですか。電車に揺られながらのシッコはまた格別なんですけどねぇ。まぁ、そんな感じで今週はこのへんで多めに見てやってください。京都・大阪プロモーションのあとは27日に福岡に入り、木・金と福岡でプロモーション。あぁ、忙しい、あぁ、忙しい。しかも土曜日は同級生とゴルフっつうんですから、あぁぁ、忙しい。
2008/11/28
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