No.183
『MADE IN LOVE』
はい、先週の高級北欧車200,000km突破報告は、まわりのリアクションが思ったよりありまして、ありがとうございました。先週も書きましたように、携帯電話と同様、本来の機能を充分果たしているので買い替える理由はないんですが、とはいえやはりなにかと修理する箇所は年々増えてきてまして。実は先月、車のCDチェンジャー、CDが6枚入るデッカイ機械が車の荷台の下に取り付けてあるんですが、これがとうとうぶっ壊れまして。もう数年前から、妙に読み込みが悪くなったりしてたのはしてたんですが、まぁなんとか使えてはいたんですよ。しかし、ついにCD入れても“ガッガッガッガッガッガッガ”って変な音がするだけで、再生できなくなりまして。ブレーキパッド交換のついでに修理できるかどうか聞いてみたんですが、メーカーに問い合わせたところ、かろうじて部品はあるので修理は可能ですが、2万4千円ほどかかりますってことで、しかし次にどこかが壊れたら、そのとき部品があるかどうか・・、なんてこと言われましてね。遠回しに買い替えたほうよろしいのでは・・・と。まぁ、そう言いますわね。いかんせん確かに、購入時に標準装備でついてた16年ものの機種ですからね。でもって、もうこのタイプの純正機種はないってことですから、自分で好きな機種を探して勝手に取り付けるってことですよ。ま、とりあえずどのような商品があるものかと、大手カー用品店に見に行きました。
そしたら20代のちょっとかわいい女性店員さんが話を聞いてくれまして、ちょっとかわいいのはいいんですが、どうも要領を得ないというか、話の意味がよく分からないんですよ。「オーディオの取り付け部分が小さいので、この車種に合う商品はないんです」とか、「CDチェンジャーはお取り寄せになりますが、古い車なので無理して取り付けると壊れる恐れが」とか。うぅぅん、なんだか変な話でしょう。とりあえず、その場はわかりましたってことで、家に帰ってインターネットでいろいろ調べたら、どうやらCDチェンジャーは今やあまり需要がないらしく生産量も多くないようでやや割高ールラリー感があります。なので6枚挿入型のチェンジャーはあきらめて、壊れているわけではないコントロール部分を外して、一枚ずつ挿入するタイプのシンプルなやつをつけることにしました。オーディオ機器のサイズはドイツの工業規格【DIN】ってのがあって、そのサイズを測ってみると私の車は【1DIN】で、現行の商品はみな【1DIN】か【2DIN】ですから、普通につくはずだよなぁと思って、ディーラーさんに電話してみたら、「はい、1DINでしたらだいじょぶです。木村さまと同じ車種でオーディオ付け替えてる方いらっしゃいますから、だいじょぶですよ」ってことだったんで、そうですよねぇ、と後日再び同じ大手カー用品店に行きました。
今度はこの前のちょっとかわいい女性ではなく、30代後半くらいの男性の店員さんに話を聞いてみたところ、「とりあえず車見てみますね」と言って裏に行って10分くらい待たされてやっと戻ってきたら、「つくのは、つきますけど、キレイにつかない可能性もあって・・・」と、やはりイマイチわかりにくい説明です。もう少し具体的な説明をってことで、店の裏の車のところに行ったら、実際に作業をする技術者さんがいたので直接話を聞いてみたら、サイズ的には問題ないものの、別の取り付け枠が必要になって、その場合、これまでついていた表面のカバーを取り付けられないので、見た目がちょっと以前と変わってしまう、ってことで、例えばこんな感じですよ、と具体例を示してくれましたから、なるほど、そういうことですね、じゃぁわかりましたと納得して、多少の外観変化は気にしないことにして商品を選んでみました。
PIONEER carrozzeria DEH-P530 |
というわけで、ちょっとかわいい女性店員さんも、30代後半男性店員さんも納得のいくうまい説明はできてなかったわけで、納得のいく説明がなされないのであれば、男性店員さんよりはやはりちょっとかわいい女性店員さんから買った方がよかったんですが、結果、男性店員さんから買うカタチになりました。ま、どっちでもいいっちゃいいんですけど。理想をいえば、的確な説明をする技術者さんが、ちょっとどころかめちゃくちゃかわいいギャルってのが最高で、もしそうだったら私なんかの場合、意味もなく5chウーハーサラウンドなんたらチューンナップデラックスフルセット(イメージ)みたいな何十万もするやつを勢いで買って、ついでにカッコつけてタイヤまで替えちゃったりするかもしれませんので、これでよかったんでしょう。ところで、まだ直せば使えるCDチェンジャーと壊れたわけではないけど取り替えるハメになったコントロール部を私はどうすればいいんでしょうか。↓
さ、前置きが長くなりましたが、えぇ、ここまでは前置きで、これからが今週の本題です。このひと月はずっと【iTune】とかで、イヤホーンしてちまちま音楽聴いてたんですけど、そんなんじゃダメです、気持ち良くない。久しぶりに車でCDが聴けるようになったからには、聴きましょう大音量で。特にロックは大音量でドカーンとぶっ放すように聴くべきです。というわけで、TRICERATOPSの新作アルバム『MADE IN LOVE』です。それもCDチェンジャーじゃなくなったもんですから、必然的にヘビーローテイション・イン・マイ・カーです。これ10月8日に出てるんですけど、やっとこうしていろいろ書けるというわけです。
とはいえ私、TRICERATOPSの存在は知っていたものの、その音楽をちゃんと正面から聴いたことはそれまでありませんで、今年5月の【ラッキーラクーンナイト2】で初めて彼らの演奏を生で観て、桜井機長とともに「うわぁ、めちゃくちゃカッコイイじゃん」と感激して、シングル『トランスフォーマー』『33』『僕らの一歩』とベスト盤『DON’T STOP THE NOISE !』を慌てて買って聴いてる程度の“にわかトライセラファン”なもんですから、「昔からトライセラずっと聴いてます」というハイセンスな皆さまは、ここから先の記述は大きな気持ちでお読みください。
そんな感じでTRICERATOPSの新作アルバム『MADE IN LOVE』を聴きまくっているわけですが、いいです・イーです・イーデスハンソン、たいへんに痛快な聴き心地です。では、私なりの特筆楽曲をいくつか。
03.『PYRAMID CRASH』歪んだギターのレイヴィッシュなカッティングのあとタイトルどおりにエジプシャンでイズラミックに続くメロディが、サビにきてにわかにメイジャーセブン系ポップに展開する、たいへんに興味深い構成。間奏の逆回転風ギターソロもベリーナイスです。/05.『LOONY’S ANTHEM』先述の「PYRAMID CRASH」同様、マイナーコード系でありながら楽しいポップナンバーは、私にとって逆得意なところなので非常にうらやましく、また研究すべき作品です。全盛期のDURAN DURANのシングル曲だったりしてもおもしろいだろうなぁと思えます。/07.『COMIC HEROS』ヤング&スピーディな8ピートナンバー。よく工夫されたアレンジはメロディごとにスリリングに場面を変化させます。/08.『FOREVER』うぅぅん、いい曲ですねぇ。「PYRAMID〜」や「LOONY’S〜」とは逆に、メイジャー系なのに妙に切ないメロディラインが豊かな音楽性を感じさせます。/10.『MILK & SUGAR』エレキクラビがブイブイうねるルード&グラマラスなサウンドとは全く別ベクトルの歌詞がおもしろいのです。70年代のやさぐれてた頃のジョン・レノンがガム噛みながら歌うのなんかも聴いてみたい、そんなマッタリロックナンバー。/12.『MADE IN LOVE』詞曲アレンジともにたいへんに完成度の高いナンバー。アルバムを聴き終えた後、オクターブユニゾンのAメロが頭の中をぐるぐるリフレインします。“がっつりロック、ばっちりポップ、そんでもってダンス”。そんなTRICERATOPSの新作アルバムのタイトルチューンとして特別な輝きを放つ楽曲です。
他にも書きたいことはいろいろあるんですが、まぁこのくらいで。聴き終わるとMAROON 5のアルバムを聴いたような痛快な充実感に包まれて、新しい曲を作ろうという意欲ブリ湧きです。私の脳にヒットする洋楽アルバムがコレといってなかった2008年、私の中での【ALBUM of the YEAR 2008】の最有力候補になりました。いやぁ、でも平井堅さんとの絡みもあるしなぁ、このあとMr.Childrenさんの新作も出てくるしなぁ、スタレビュだってアカペラアルバム出るんだぜ、と、ひとり勝手に自分だけのしがらみにもがく私。ま、いいですか、私だけの問題ですから。とにかく、まだという方は是非お聴きください『MADE IN LOVE』、オーイェイ!です。そんなTRICERATOPSは現在全国ツアー中。私も先週末横浜で観させていただきました。オーイェイ!です。
MADE IN LOVE / TRICERATOPS |
こうして人のアルバムをベタボメしてる場合ではありませんよ。私の初のライブアルバム【LIVE 弾き語りばったり#7 〜ウルトラタブン〜 全会場から全曲収録】は、いよいよ来週11月19日(水)発売です。それはそれで必ずと言っていいほど聴いてくださいよ。そして私は11月18日(火)、東京ドームにビリー・ジョエル大先生様を観に行きます。前回は頭4曲聴き逃すという大失態をやらかしてしまったもんですから、今回は2時間前に着きますから(イメージ)。
2008/11/14
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