No.113
『ひとのふんどしにふる』
いやぁ、世の中というのはどんどん変化しています。・・・な〜んて妙におおまかなところから入ったりすると、「はっはぁ、松本いよいよ書くことないんだな」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、ところがどっこいその反対の反対で大当たりだったりしちゃったりなんかしタリバーン政権。今週はコレだぁ!って話題はないっちゃないんですが、まったくないわけではありません。というわけで、今週は私が日常的に覗き見しているいくつかの友人のブログについて書きたいと思います。
いやぁ、しかし世の中というのはホントにどんどん変化していますよ。今こうしてなんとなくこのコラムをお読みいただいているインターネットなんてのはそれこそテレビ以来の20世紀に於ける革新的な発明で、世界中の人々の生活にとんでもない変化をもたらしていると思います。たとえばこれからいくつかのブログを紹介するとすると、お読みいただいているみなさんはそのURL(私はそれをウルルと呼んでいます)をクソックするだけで、別のウィンドウが開きそのままそのページを読むことができるわけですから、これをテレビに例えると、なんかの番組の中で他の番組を紹介したとたんに、今見ているテレビの隣にいきなりもう一台のテレビがぼわ〜んと現れて別番組がはじまっちゃう、みたいな、そんな話じゃありませんね。まぁいいや。では、最近私が日常的に覗き見しているブログをご紹介します。
まずは光田健一くんのブログ【まいんちのけんいち】。90年代後半の数年間はスターダストレビューのキーボーディストとして活躍し、現在は自身のソロ活動を中心にさまざまなプロデュースやアレンジやライブ活動をやっている私の最も尊敬するピアニストのひとりです。ブログの内容は基本的に音楽制作やライブ行脚の話題が多く、石井竜也さんのコンサートのオーケストラアレンジをやった話などは読み応えがあります。そして端々にいちいちダジャレをちりばめるのもリズミックで楽しいです。たまぁ〜に時にメール交換をしますが、その文中文尾にもダジャレをいちいちちりばめるもんですから、私もなんとかして倍返しにします。
現在、スターダストレビューのサポートキーボーディストとして活躍しているのは添田啓二くん。98年〜01年は私のツアーでもその才能を惜しみなく無理矢理発揮させたものでした。そんな添田くんのブログは【怪keyの『ソレガどうしたっ!?』】。添田くんも基本的にはスタレビュでのライブやリハーサルやレコーディングの話題が中心ですが、ツアーで全国をまわっていることもあり、各地の特産品、地の食べものや飲みもの、地域限定のなんたらかんたらなんてのもおもしろいです。週一でお勧めのCDってのもあります。ダジャレを見ることは稀ですが、平均週5ペースで更新しているのはスゴイです、好きだからできるんでしょう。
鍵盤系がふたつ続きましたが、次にご紹介するは芸術系の片山裕さんです。私のアルバムジャケットを5枚、シングルを12枚デザインしてくれた人で、旧『北青山イメージ開発』のコンセプターのひとりでもあります。パッケージデザインの他に広告・雑誌・商品ロゴとかいろいろやっている大きな意味でデザイナーさんですが、自身の個展を開いたりという芸術活動もやっているようです。そんな片山さんが最近、会社のウェブサイトをリニューアルするに先だって新たに開設したブログが【知恵熱1.0】。これがいいんですよ。自分勝手なヘリクツをぐいぐい展開する独自の文体は理論的で哲学的なのか、いや、ただふざけたいだけなのかわかんない感じがたまらなくいいです。毎回最後に添えられるカットは一流デザイナーさんならではです。
他にもチラ見しているブログはいくつかありますが、とりあえずこの3つ、是非のぞいてみてください。というわけで今回は“ひとのふんどしで相撲をとる”というよりは、“ひとのふんどしにふる”、しかも断りなく、そんなイメージ。まぁでも、“今オレのふんどしにふるのだけは勘弁してくれ”という人はたぶんいないと思います。
さぁ、いよいよ明日14日は『ap bank fes ’07』です。なんつたって私の活動歴においてこれまでにない特別に大きな会場での演奏ですからプレッシャーもまた格別ですが、なんとか天候がもつことを祈りながら、すでに静岡県に潜伏して備えています。
2007/07/13
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