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Friday Column

No.111

『あなたたちは騙されている』

はい、あいかわらず停滞しています。頭の中は歌詞やアレンジのことでいっぱいで、この金曜コラムのことを考えるスペースがこれまでになく狭くなっています。これってミュージシャンとしてイイことですかダメなことですか、うぅぅ〜んどうなんでしょう〜(久々の長嶋茂雄さん風)、自分ではよくわかりません。

さて、今回は何の前張りもなくポイントカードについて書いてみます。

数年前は買い物をして支払いする時に「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれ「あ、いいえ」と答えると「100円お買い上げ事にポイントがつきまして、たまったポイントに応じてお値引きさせていただきます。現在キャンペーン中につきまして・・・」とダァーッと説明されるうちになんとなく面倒くさくなって「あの、とりあえず今日はいいです」ってことで帰ってきたりしてたもんですが、最近は「お持ちですか?」に対して「いいえ」と答えたら「お作りしますので、こちらに御名前と御住所・・・」と用紙を差し出されてなんとなく記入しちゃってたと思ったら領収書と一緒にもうポイントカードもできていた、みたいなスピーディな流れが多く、そんな感じでどんどん増えて、気がつきゃすごい枚数になってまして、どうにもこうにもどうしようってことで去年『無印良品』でカードブック買ってきてそん中に収めて、で、ほとんどの買い物には車で行くもんですから車のダッシュボードに入れてあるんですが、今回あらためて数えてビックラこきましたが、なんと29枚もありました。せっかくなのでざっと内訳を。

家電量販店系:
『LaOX Member’s Card』
『ヨドバシカメラ POINT CARD』
『YAMADA・ダイクマポイントカード』
『コジマ お客様カード POINT PLUS』
『SAKURAYA CARD POINT BACK SYSTEM』
『ビックカメラ BIC POINT CARD 応援します 愛地球博』

CDショップ系:
『TOWER RECORD ポイントカード』
『HMV ver.1-pink』『HMV ver.2-silver』
『山野楽器 YAMANO MUSIC MATE members card』

スーパーマーケット系:
『Daimaru Peacock Peacock Club』
『TOKYU POINT CARD TOP& 現金専用カード』
『NATIONAL AZABU NATIONAL AZABU POINT CARD』

クリーニング系:
『ホワイト急便 Members Card』
『ポプラ Poplar Member’s Card』
『Hakuyosha うららか会 MEMBER’S CARD』
『スワローチェーン VALUE MEMBER’S CARD』

その他モロモロ:
『ピザの店 PECO』(ピザ屋)
『Times Club Card』(駐車場)
『AUTOBACS POINT UP CARD』(車関連)
『TOKYU HANDS HANDS CLUB CARD』
『くすりセイジョー クラブカード』(くすり関連)
『TOKYU jumbo 現金専用Point Card』(写真現像)
『華山 ランチタイムポイントカード』(中華料理店)
『田燕居 ランチタイムスタンプカード』(中華料理店)
『Brooks Brothers BROOKS BROTHERS CARD』(衣類)

どうですか。なんだかどんな私生活なのかがバレバレな雰囲気です。まだアイドルだった時代ならもうそれこそ調べ上げられまくっちゃってたいへんだったでしょうが、今は帰国系音楽家なのでだいじょうぶでしょう。「ってゆうか、26枚しかないじゃん」と律儀に数えていただいた方もいらっしゃると思いますが、実は『ヨドバシカメラ』がなぜか4枚もありまして、行くたび忘れて、そのたびに作ってたってことなんでしょう。これがほんとの“忘れっぽいントカード”です。そんなヨドバシのカードには「ポイントカードは、ヨドバシカメラが初めて考案したシステムです。」とハッキリ表面に書いてあります。この“初めて考案したシステム”はひとつの権利としてなんらかのカタチで保護されているのでしょうか。気にして他のも見てみると、一般的に“ポイントカード”と呼ばれているこれらの“ポイントカード”ですが、それをただ単に“ポイントカード”とカード上に銘打っているのは『ヨドバシカメラ』だけなんだ、ということを発見しました。「ポイントカード」という呼称は“ヨドバシ独自のもの”ということで何らかの保護がされているのかもしれません。上記の私のレパートリーをもう一度ご覧いただくとおわかりでしょう。「BIC POINT CARD」とか「POINT UP CARD」とか、会社によってはかろうじてひと単語だけでも付加することで、単に「ポイントカード」と呼ぶことを避けながら「しかし要はポイントカードですから」というニュアンスを出そうとしている様子がわかります。

今年春の『弾き語りばったり #5』でお客さまに書いていただいた質問状で、たしか札幌でだったと思いますが、「ばったり5、今日で4公演目です。ポイントカード作ってください」というのがあって、もちろんステージ上で読ませていただき適度に盛り上がったことがありました。もし私が私のツアーのポイントカードをつくるとしたらどうでしょう。全くの異業種とはいえシステムを考案した『ヨドバシカメラ』に敬意を表して、単に「ポイントカード」とは呼ばずに「しかし要はポイントカードですから」というニュアンスを出そうとするならば、うぅぅん、結構むずかしいですね、さしづめ『ボインちゃんカード』くらいしか思いつきません。お、いや、単に『ボインちゃんカード』ではなく、敢えて『さしづめボインちゃんカード』にしてみたほうが、少し重要なカードかもしんない気分になれそうだ。ん、いや、この際『さしづめボインちゃんカード』だけではなく『敢えてさしづめボインちゃんカード』のほうがさらになんだか重要なカードと思えてきて、じゃぁ流れで『この際、敢えてさしづめボインちゃんカード』にしてみたら、おぉぉ、もう絶対手放すわけにはいかないカードに思えてきました。やっぱり“ボインちゃん”は僕らのパワーの源なんだなぁと再確認しました。そんな“ボインちゃんを保護”する目的で「カード」を「ガード」に変えてみるとどうでしょう、『この際、敢えてさしづめボインちゃんガード』。うぅぅん、なんか意味がわからんくなってきましたけど、絵は浮かびます。とにかく私が私のツアーでポイントカードを作るとしたらそんな感じかもしれません。まぁ、作んないですけどね。

話を戻しましょう。次の議題は「ポイントカードを持ってるとどのくらい得すんのか」についてです。もともと、同業他店との価格競争が飽和状態になった後に、浮動客固定化目的で考案されたポイントカードだと思いますが、その還元サービスの具体的な率は法律で定められているようで、「うちは3%、じゃぁうちは5%」という競争はできないようです。つまりどこのポイントカードのほうが還元率が高いというのはないってことは、基本的にどこもおんなじってこと。しかし、お店側としてはまわりがみんなポイントカード作ってる以上はうちもつくんなきゃ同じ土俵にあがれないってことなんでしょう。よく行くスーパーでは「500円券、出てますんで次回ご利用くださ〜い」ってことがたまにありますし、よく行くクリーニング屋さんでは「ポイントたまってますんでお引きしますね〜」と安くなることがあり、それがどのくらいの期間でどのくらいの出費の結果そうなるのかはお店の人に聞けばわかるんでしょうが、とりあえずちょくちょく行っていれば“忘れた頃にちょっと得する”ことは確かです。なので消費者として普通に考えれば持ってないより持ってたほうがいい、ってことでたまりたまりたまりたまって〜、気がつきゃもうすぐ30枚達成!ということなわけです。

今回こうしてポイントカードを見てみると、すでに期限が切れているものも複数あって、『TOWER RECORDS』も『HMV』もとっくに切れてました。とくに『HMV』はもったいなかったなぁ。『HMV ver.1-pink』はフルで100ポイントたまっていて、『HMV ver.2-silver』も10ポイントくらいあり、合算したらどのくらいの好待遇が受けられたのかはわかりませんが、2枚ともすでに2006年10月で期限切れでした。気がつきゃ私はCD買うなら銀座の『山野楽器』ばかりに行くようになったからでしょう。なぜかというと、渋谷の『TOWER』や『HMV』近辺はコインパーキングが少なく、西武とかの大きいビルの駐車場に入れなきゃなのでなんとなくめんどくさい。銀座のほうが路上の駐車枠も多くパッと気軽に駐車しやすい、と表向きにはそんな理由なんですが、本当のところを書きますと、やっぱハッキリ言っちゃって渋谷よりも銀座のほうが歩いてる女性が格段にステキだからです。渋谷行くなら銀座行くほうが私にとっては環境が良いのです。そんな環境面の理由から『HMV』のポイントなんかには目もくれず、CDは銀座で買うものなんだよ、ということに自然になったということです。だってそうでしょうよ、銀座歩いてるお嬢さん方はみんな品が良い、なんつたってスカート着用率が高い。これは最も基本的で最も重要なことです。最近流行りのスパッツ履いてる人なんて滅多に見ませんからね。数週前のコラム『No.104』にスパッツのことを書いたら、「それはレギンスです」という敵意に満ちたクレームを各方面からいただきました。この際ですからハッキリ言っておきます。

あなたたちは騙されています。それは“スパッツ”です。

レギンスってのは、足先までつながってる赤ちゃんが履くズボンのことです、本来。私も赤ちゃんの頃はそういうの履いて、それを明らかにレギンスと読んでいたことを記憶しています。今女性の間で流行っているアレは紛れもなく“スパッツ”です。今回はどっち方面からどういうニュアンスで広がってきたのか私は知りませんが、とにかくすぐに流行りそうなそれを“スパッツ”というニューヨークを崇拝するあまり大きな勘違いをした80年代のアジア的イメージが強い名称で呼ぶことをファッション業界はどうしても避けたかったのでしょう、そんなわけで、形状的に近いところをなんとか探して“レギンス”と呼びましょうということになったのです。間違いありません。しかし、現実的に今流行っているアレは、残念ながら、“スパッツ”なのです。それを“レギンス”だと思わされている、つまり騙されているのです。この現実をしっかりと受け入れ、目を覚ますべき時だと思います。“NO MORE SPATS !  NO MORE SPATS !  NO MORE SPATS !”

というわけで今回は『ポイントカード』をキッカケに話をこねくり回しながら、いつか反論しなければと思っていたことに無理矢理結びつけるという荒技を展開しているうちに29日金曜日の午前11時になりましたのでこっちの都合で一方的に自分で自分に時間切れ。このあと写真を1枚撮ってゴゴイチにはアップします。来週は返還10周年の『香港』について書こうかなという方向性だけはあるんですが、いったい何が書けるのかは不明です。それどころじゃなく不明なのは歌詞です。



2007/06/29



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