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Friday Column

No.102

『おい、ちょっと松山 〜三脚の魔術師〜

まだまだあったジョン・レノンの未発表モノ。島根県の味噌業者『柴田商店』の味噌蔵にジョン・レノンの数多くの未発表音源・映像・デッサンが秘蔵されていたのです。オノ・ヨーコさんが管理していたものなのかどうかはわかりませんが、とにかく行って見てみなければ、と島根に飛び『柴田商店』を探し当て・・・・・という夢を見たのは4月26日の明方。おしっこしたくて目が覚めちゃいましたけど。この夢をキッカケにこのコラムになんかすごくイイことを書ける気がして、かなりイイ組み立てができてたような気もするんですが、どうやらそれはその夢の続きだったようで、朝起きたらちゃんとおぼえてませんでした。

まぁいいかってことで今回は、先々週『ばったり5』で愛媛・松山に行った時の話です。とはいっても特に感動すべきストーリーや、ビックラこくようなエビソーダがあるわけではありません。なので写真を多めに「**行ってぇ、○○しちゃいましたぁ。めっちゃ感激!」みたいな“ゆるいブログ感覚”でお送りしますんで、そんな感じでお読みください。

でもですね、私の場合は“ゆるいブログ感覚”と言っても携帯の写メールで撮った写真なんかは載せませんよ。だって、そんなもん撮れませんから、私の携帯。私の場合はすべて、三脚を立ててセルフタイマーをセットしてのデジタルカメラでの自己撮影です。では、どうぞ。

4月13日(金)、6年ちょいぶりの松山、『弾き語りばったり』としては初の松山公演を『MONK』で終えた翌14日朝、久しぶりの松山だからちょっとは散歩しようと思ったものの、お昼にはFMに行って、その後の飛行機で福岡に移動するのであまり時間はありません。とりあえずはロープウェーに乗って松山城、時間的にそのくらいかな、ってことでやってきましたロープウェー乗場。


えらくきれいになってたロープウェー乗場

前回ここにやってきたのは93年、いや92年でしょうか、とにかく14〜5年ぶりの松山城のロープウェー。山麓駅『東雲口』はつい去年、新駅舎が落成したようでなんだかすごくカッチョイイ建物になってましたが、前回訪れた時はなんとも渋〜いスポットでした。平日だったのかもしれませんが、やってんのかやってないのかわかんないような状況で、鉄の階段を上って事務所みたいなところをのぞいて「すいませ〜ん、ロープウェー、やってます〜?」「あ、いいですよぉ」みたいな感じでした。あわてて出て来たロープウェーの乗務員のお嬢さんは「わぁ、KANさんですよね〜、コンサートですか? きゃぁぁぁ、うれしい〜!」みたいな感じで軽くはしゃいでくれて私も適度にテレまして、で、他に観光客はひとりもいないまま、私と彼女とでロープウェーに乗り込みます。ドアが閉まってロープウェーが発進すると、さっきまでキャピキャピ騒いでいた乗務員さんはマイクを口に当てたとたんピタッと表情を変え「ホジツは、ここ、松山ジョーへ、お越し下さいまして、まことに、ありがとうございマスでございマス」とあの独特のイントネーションでアナウンスを始めます。その豹変具合はそれまでに経験したことのないもので、しかも空中を移動する個室に1対1という緊張感もまた格別なものでした。「お疲れさまでございました。まぼなく、山頂駅、『長者ヶ平』に到着でございマスでございマス。お降りの際はお足下に充分お気をつけください。」と3分間ぴったりのアナウンスが終わるとジャストタイミングで山頂駅に到着。ドア開き私が降りたその瞬間からまたキャピキャピギャルに戻った彼女は「あの〜、あとで下でサインいただいてもいいですか〜?」「えぇ、もちろん、よろこんで」「きゃぁ〜、ラッキー!』みたいな・・。

・・・うぅぅ〜ん、このロープウェー話は“ぜったいすべらない話”として今でも時々語ってはいるんですが、いかんせんあのペタッと張り付く独特で微妙なイントネーションが重要になってくる話なんで、どうにもこうにも文章では表現できませんね。私から直接聞いたらじぇったい涙流して笑い転げますよ。

ところで、飛行機の客室乗務員は「スチュワーデス/最近じゃキャビナテンダント」、観光バスなら「バスガイド」。では、ロープウェーの中でマイクを持って案内のアナウンスをする女性は何と言いますか? 私は知っています、ってゆうか私が決めました、14〜5年前のその時に。ここには書けませんけど。

話はぐっと戻って2007年4月14日の『東雲口』新駅舎前。松山にゆかりのある夏目漱石さんの『坊ちゃん』の登場人物であろうカキワリが7体もずら〜っと並んでいる以上、その作品を読んだことなどなくたってそこに顔を突っ込んで撮影するのが“礼儀”というものです。三脚を立ててセルフターマーをセットしてニカッ。うぅ〜ん、ちょっと顔部のくりぬき面積がデカすぎる感がありますが、まぁいいでしょう。


吾輩は坊ちゃんである

チケットを買って久々のロープウェーに乗ります。土曜日で天気もよかったせいか、観光客は思ったより多く、10分毎に発車するロープウェーもほぼ満員です。乗務員のお嬢さんが乗り込み発車しましたが、残念なことにアナウンスは妙にサラッと事務的で、駅舎の近代化とともに若干のスピードアップがあったのか所要時間も短縮され2分40秒。うぅぅ〜ん、なんだかイマイチ情緒に欠けるちょっと寂しい思いでした。


ロープウェーは“すれ違い時”がシャッターチャンス

そんな感じでロープウェーを降り、松山城天守閣を目指して坂を上がります。てくてく歩いて本丸広場に入ると、さっきまでのちょっと寂しい気分を一新させてくれるであろうお嬢さん方が私を迎えてくれました。山麓駅のカキワリで坊ちゃんの隣にいた“マドンナ”、それも二人です。三脚を右肩に掛け、堂々と男らしく正面からにじり寄ると「こんにちわぁ〜」と明るく声をかけてくれたので、「一緒に写真とってもいいですか?」。ひとりのマドンナさんが「じゃぁ、私撮りま〜す」と言いましたが、「いいえ、三脚立てますから」ってことで、シャキーンシャキーンと慣れた手つきで脚を伸ばし素早くカメラのセルフタイマーをセットしてささっと並んでニカッ。


マドンナに挟まれて

ううん、着てみたい衣装がまたひとつ増えました。いやしかし、憲兵さんと一緒に敬礼するべきだったかぁ、まぁいいか。というわけで、この1枚で私は大満足。もともと日本史に疎いもんですから天守閣に上る必要はありません。でもまぁ、せっかく上って来たんですからいちおう景色くらいは楽しみました。


赤い建物が南海放送だ

帰りはリフトで山を下ります。ここまでの三脚・セルフターマー撮影は、まぁシロートさんでもゆっくりやれば充分イイ写真が撮れるでしょう。しかし、リフトでの自己撮影は上級テクニックを要します。セルフタイマーモードに設定して三脚をのばしておき、ファインダーを覗いてピントを合わせたい部分(例えば顔)と同じ距離で同等の明るさのポイントでピントをロックしシャッターを押してセルフタイマーを作動させます。10数えながら素早く三脚の脚先を持ち、カメラをこちらに向けて、自分自身と背景の構図をイメージしながら角度を合わせた頃に3・2・1、ニカッ、です。今回はわかりやすく、あえて三脚自体も写り込むように撮りましたが、カメラの向きや腕の角度を調整すれば「えぇ、どうやって撮ったの?」的写真の撮影ももちろん可能です。しかし、このようなリフトでの自己撮影は、私のように経験を積み重ねた熟練技術習得者ならではの特別な技法です。思わぬ事故が起きる可能性が大きいので、経験の浅い方は絶対にマネしないでください。


絶対にマネしないでください

そんなかんじで山麓駅『東雲口』に戻ってきました。もうそろそろFM愛媛に行かなきゃ行けない時間ですが「なんかもうひとつないかなぁ」と館内を一回りしてみたら、ありました“記念メダル”。おぉぉ、懐かしい。17〜8年前に名古屋の小牧空港で買った以来、そのくらいかもしれません。あの時のようにデッカイ電話のダイヤルみたいな方式ではないものの、ちゃんと名前と日付を印字できるタイプです。というわけで早速購入して名前を入力。あえて「R」を「P」にしてみました。そういうのって記憶に残るもんです、意味はないですけどね。


あえて“KIMUPA”

というわけで、久しぶりに自宅の仕事部屋でから“ゆるいブログ感覚”でお送りしました『おい、ちょっと松山』、いかがでしたか。そんな現在は東京追加公演の26日のお昼前。これからなんか食べて自家用高級北欧車で【O-EAST】に向かいます。

2007/04/27



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