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Friday Column

No.035

『還暦 振袖 写真館』

さて今回の話題は成人の日。ちょっと前までは成人の日といえば1月15日と決まっていたんですが、2000年から1月の第2月曜日になったんですね。やはり一般的にはこのハッピーマンデー方式のほうが、いろんな意味で都合がいいんですかね。私としては祝祭日ってのは土日とのからみ方が毎年かわるほうが楽しい気がするんですが。

そんな私が二十歳になったのは1982年9月24日。「これからは自分に責任がくるんだよなぁ。それはなんだかすごく困る感じがするなぁ」なんてことを“責任”という意味もよくわからずただなんとなく漠然と思いながら、同じ誕生日の高校の同級生がバイトしていた表参道の「ZEST ANNEX」のカウンターで、もうひとり別の同じ誕生日の同級生と、あと女の子もひとりいて、そんな感じで乾杯してました。カウンターでカクテルなどを作っていたシャ−プな顔だちのバーテンダーさんは、後の「C-C-B」の関口誠人さんで、この6年後くらいにTBSラジオで再会しました。そんな二十歳、もちろんバンドもやってましたが、「とにかくピアノを買わねば」ってことで学校には行かずバイトばっかりやってた時期だと思います。それもあって2年後にキッチリ留年しますが。

当時住んでいた中野区から、成人の日に中野サンプラザで行われる「新成人の集い」の招待状が送られてきたのは82年なのか83年なのかはハッキリしませんが、まぁよくあるそういうのがあって、私は行きませんでしたが、ゲストは映画評論家の水野晴男さんだったようです。今思えば行っとくベきだったような気もしてきました。

「成人式」と聞いて思い浮かべるのはまず“振袖”、まずっていうかそれだけです。一生に一度でいいんですけどね、着てみたいんですよねぇ“振袖”。私はいろいろな美しい衣裳を着るのが大好きでして、アオザイだってオーダーメイドして持ってますし、ウェディングドレスだって結婚した年のコンサートツアーで特製のやつをきっちり着たんですが(当サイト内『ライブデータ・1999』参照)、この“振袖”はまだ未経験です。なんかどうにかしてないですかねぇ、振袖を着るキッカケ。キッカケさえあればあとはなんとか無理矢理でも状況をそっちに持ってって着れるんですけどね。あの白いふわふわ付で。だって日本人ですからね、着とくべきでしょう、男だろうが一生に一度はねぇ。それで写真館かなんかで写真撮りたいですね。なんてことをこの時期になると毎年思ったりしてます。

いやしかし、日本人ですからとかなんとか言っておきながら、実は私、歌舞伎も相撲も生でちゃんと観たことないんです。外国人に聞かれても説明できませんよ。パリ在住時は近隣欧州諸国やロシアも含めて、いろんな劇場でオペラやらバレエやらいろいろ観てきましたが、未だ日本の伝統芸能をちゃんと観たことがないってのは非常にまずいのではないか、いやたいへんにまずいでしょう、とじわじわ感じてきてまして。でもだからといってよっしゃ無理してでも観に行こう、って気にはまだならないんですよ。観るなら観るである程度基礎的なことを勉強しておかなければいけないような気もしますし。「なんとなく遺伝子的に理解できるもんだよ」って言う人もいるんですが。うん、確かにそういうのもあるのかもしれませんね。

食べ物も飲み物もそうですけど、今は肉料理やワインを好んで食生活の欧州度は結構高いですが、日本人として日本で暮らしている以上、それが何歳の頃かはわかりませんが、魚やお漬け物をたべて日本酒を飲むのがやっぱ一番だよな、ってことにいずれなってくるような予感が微かながらすでにあります。気候風土にはやはり逆らえなくなるものでしょうし、またきっと遺伝子的にそうなんでしょう。そう考えるとワインを飲んでて楽しいのは今のうちなのかもしれませんし、やはり今こそ積極的に欧州文化を吸収するべきだ、それでこそ吸収男児なのだ、という気にもなったりするわけで、だからとりあえず今はこんな感じでいいじゃないかと思ってます。

きっとそのうち、還暦を迎える頃には日本酒ちびちびやってて、歌舞伎や相撲も観るべくして観るタイミングが自然とやってきて、日本人にしか理解できない面白みを味わっていたりするのでしょう。その時にこそ“振袖”着て写真館で写真撮ると、すごいいい味がでるような気がするなぁ〜、遺伝子的に。“還暦に振袖きて写真館”。うん、近い将来の目標がひとつ増えた感じで、なんだか意味もなく爽快です。

そんなことも含めて、成人式を迎えた皆さん、おめでとうございます。成人すると人生はどんどんへんたいにではなくたいへんになりますからね、がんばってください。

という感じで、これを書き上げたのは12日(木)ツアー初日のお昼です。これからなんか食べて、渋谷O−EASTに向います。よろしくどうぞ。

温泉旅館でゲームに興じる二十歳の青年
2006/01/13


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