初出音源のイントロはピアノの4分音符でシンプルなもので、弾き語りでのライブでは別イントロがありますが、今回は弦楽によるカノン風のイントロをつけてみました。曲中はオリジナルの雰囲気を充分に残したアレンジメント。2012年に東京・大阪のみで公演した【Concerto col Quartetto da Quano】の時は、弦楽四重奏の他に、オーボエが入っていたもんですから、基本は変えずに今回用にリライトしています。
初出音源では、弦のフレーズをすべてシンセで録音したことに大きく後悔していたこともあり、今回最も収録したかった楽曲のひとつ。2本のバイオリンが上下入れ替わりながら表現する夜の海の静かな波、それが後半ややうねりをみせるあたりを注意深くお聴きいただきたい編曲。これも、2012年の【Concerto col Quartetto da Quano】の時のアレンジを若干手直ししています。
06. キリギリス
(14th 遥かなるまわり道の向こうで / 2006)
フランス在住時から5年かけて作曲し、歌詞では私の人生観を飄々と歌っています。初出音源での、ストリングス・生のオーボエ・ダモーレ・シンセでの金管楽器類が絡まるオーケストレーションを、弦楽四重奏で表現することはかなり困難だった気がします。2012年の【Concerto col Quartetto da Quano】では、弦楽四重奏+オーボエでのアレンジ。今回はそこから更に弦楽のみに絞り込んだ編曲です。
初出音源のシンセでの弦とホルンのフレーズを、そのまま置き換えるイメージで編曲。これも、2012年の【Concerto col Quartetto da Quano】の時のアレンジを若干手直ししたものですが、今回の収録曲では最もすんなり編曲できたもののひとつです。
10. 彼女はきっとまた
(14th 遥かなるまわり道の向こうで / 2006)
初出音源では、バイオリンのソロ以外はすべてシンセによる“打ち込み”で構成した曲を、あえて弦楽四重奏のみでやってみることは、かなり無謀なチャレンジです。是非、初出音源と聴き比べていただきたい作品。2012年の【Concerto col Quartetto da Quano】の時のアレンジを若干手直ししています。
11. 星屑の帰り道
(9th 東雲 / 1994)
元々はEric Claptonの『Tears in Heaven』や、それに影響されたと思われるRichard Marxの『Now and Forever』をイメージして作った、アコースティックギターの楽曲。アルバム全体のバランスを考慮して、また、ビオラやチェロの音域をたっぷり使って弾いてほしい、という思いもあり、ピアノ・ビオラ・チェロの3人編成でアレンジしてみました。
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