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Friday Column

No.279

『最近観たもの聴いたもの』

はい、今週もゆる金オヤジで失礼古今和歌集。もうたいへんっすよ。何がたいへんって、【THE RESTORATION SERIES】の他に、例の“はるばる来たぜハコダケ”企画【Complete Empty Box】の製作関連、その他、まだ言えないことが複数ありますが、来週いくつか粋な発表がありますので、軽めにお楽しみに。

ま、そんな感じで忙しい毎日がつづく9月も蒙古斑ではなく、もう後半。結局ゴルフは1回しかできず、しかしすでにブッキング済みの飲み会は死守しながら乗り切ろうとしています。さて今週は、最近観たもの聴いたものについて、サラッと書いてササッと逃げようと思います。

■塩谷哲produce 幻奏夜
先月末、まだ言えぬお仕事で御一緒した、最も尊敬するピアニストのひとり・塩谷哲くんが、クラシックギターの村治佳織さんと一緒にコンサートをやると聴いたもんですから、村治さんの演奏は一度観てみたかったんだよなぁ、ってことで9月9日(木)渋谷オーチャードホールで、【塩谷哲produce 幻奏夜】を観せていただきました。第1部は、塩谷哲くんと村治佳織さんによるソロ&コラボレーション、第2部には河村隆一さんが登場して、マイクを通さぬ生声と生ピアノを聴かせる、なんて場面もありました。複数ジャンルが入り交じる観応えのあるコンサートでした。しかしいやはや、塩谷くんの演奏が素晴らしいことは充分わかっていますが、あれだけさまざまなバリエイションに富んだの演奏を1度に観てしまうと、えぇぇ、同じピアニストとしてもうシンナリしてしまいますよ。シンナー吸てしまうじゃないですよ、シンナリしてしまう、です。

そして、村治佳織さんの演奏も素晴らしかったです、えぇ。なんて言うんでしょうか、88鍵盤を使って人間が音楽を楽しむに充分な音域で表現できるピアノと違って、クラシックギターってのは、わずか6弦で、音域も限られ、物理的な制約に取り囲まれた中での表現なわけですから、その緊張感はまた格別です。そして、クラシックギターで弾くとなぜか、すごく物悲しいんですよね。これが良い、いいんですよ、えぇ。ま、一言で言うならば「ギターになりてぇ」ってことですか。膝の上に抱きかかえられて、右手でポロポロ、左手でコチョコチョ、時には激しく・・・、あ・・、はい、やめときます。正統派ロリコンとしてのイメージがありますからね。とにかく素晴らしかったです。

■音楽劇『ラッキーはあらいぐま』
2003年の創刊から今年までコラムを書かせていただいた森田恭子さんの雑誌【LuckyRaccoon】は残念ながら休刊になりましたが、その雑誌に『ラッキーはあらいぐま』という絵本の連載ページがありまして、2丁拳銃の小堀裕之さんがおはなしをつくって、COWCOWの山田興士さんのイラストによるものですが、これを舞台でやってしまおう、というのが今回の音楽劇『ラッキーはあらいぐま』です。9月12日(日)、品川の“よしもとプリンスシアター”ってことで、観せていただきました。いったいどのような作りにするんだろうと興味を持っていきましたが、ほほう、なるほど、というたいへんに手の込んだおもしろい作りになってました。主演は次長課長の河本準一さん、もちろん2丁拳銃のお二人も全体を進行する重要な役を熱演します。で、そこに後半は、菅原龍平くんが中心となったバンドが絡んで来て“音楽劇”になりました。いやぁ、しかし“よしもと”の芸人さんってのは、やっぱすごいんですね。テレビではそのおもしろさの20%も表現しにくいのでしょう。めちゃくちゃおもしろかったし、感心しました。

ヨースケ@HOMEくんも観に来てましたから、当然のように「じゃぁ、酒でも飲むか」「飲みましょう、イェイ!」ということで、シャンパンをぶりぶり飲みました。

■STING【SYMPHONICITIES】
はい、次はCDです。会社の隣の席の宮地くんが「KANさん、こんなの出ましたよ」と教えてくれたのが8月の半ば。STINGさんが、オーケストラと共演したセルフカバーアルバム【SYMPHONICITIES】。宮地くんから借りたCDを帰りの車で聴き、あたまの3曲で即購入すべきだと思い、そのまま山野楽器に車を乗り付け、DVD付き初回盤を購入しました。やぁぁ、これがスゴイですよ。いや、STINGさんですから、基本的に毎回すごいんですけど、何年か前に出た、古楽器“リュート”のアルバムものけぞりものでしたが、今回はまた、えぇ、素晴らしいです。ロック・ポップスがオーケストラと一緒に演るってのは、過去にもいくつか観たり聴いたりしたことがありますが、それまでの私が聴いたものとは明らかに違う興奮を呼び起こされるものでした。POLICEの初期の曲なんかを英国ロイヤルフィルがやったりするわけですから。特に編曲は今後の私の音楽作品に大きな影響を与えることだと思いますし、まぁぁぁ、なんつったって、歌。歌がすごいですよ。まいった、やっぱ外国人には勝てんよね。でもって、初回特典として、約8分間のレコーディングのドキュメント映像がついてましたが、これがまた、えぇ。なんて言うんですかね、英米の音楽に憧れ、それを目標に模倣し、なんとかそこに近づこうとする日本の音楽家として、とてつもない劣等感に完全に包囲され身動きがとれなくなりました。ゲンナリです、ホント。


STING 【SYMPHONICITIES】

■奥田民生【OTRL】
そんな日本にも、とんでもないアーティストはたくさんいらっしゃいます。奥田民生くんは凄いです。私はユニコーン時代から普通にファンですが、一緒にゴルフやったことも一度ありますが、それでも普通にファンなんですが、今回のアルバムは、ちょっとダメージデカイです。

なにが凄いって、その企画です。そしてその凄い企画をやりきる技術と実行力。多くの皆さんは御存知のことでしょうが、今回のアルバム、すべての新曲を1曲ずつ、ライブハウスにお客さんを入れて、その場でレコーディングをイチから敢行する、という凄い企画です。ドラムを録って、ベースを入れて、ギター重ねて、キーボードも弾いて、歌を録ったらコーラス入れて、その場でトラックダウン。その一部始終をお客さんはじ〜っと観ているのです。考えついたとしても、やれる人はそういないでしょう。私は考えつきはすると思いますし、考えついた以上やってみたいと思うはずですが、実行はできませんね。だって、ドラム叩けないし、ベースやギターは昔の九州の中学生レベルですし、そういう意味でいうとピアノだって昔の大学生に毛が生えたくらいじゃないか、などと思ったりもしてしまうほど、このアルバムはアーティストとしてダメージデカイです。

打ち込みだったら作れますけどね、そんなの観てもらったところでお客さんにはかなり退屈な時間を過ごさせることになりますよ。民生くんは正真正銘じぇんぶ生で演ってんですから、でもってプロツールズも自分で操作しての録音ですから凄いです。そういえば斉藤和義くんもじぇんぶ自分で演奏できるんですよね。Charさんもそうですし、そういうアルバム聴いたことあります。玉置浩二さんもほとんどすべてを自分で演奏したソロアルバムがあります。みんなすごいよなぁ。それでも、ひとりでのレコーディングをライブハウスでお客さん入れて、しかもそれをツアーにする、なんてのは日本では奥田民生くんだけでしょう。もうそれこそ言語道断です。意味合ってます?


奥田民生 【OTRL】

初回特典DVDでは、各地でのレコーディングライブをダイジェストで見ることができます。かなりおもしろいです。このDVD初回だけじゃなくてずっとつけるべきだよなぁ。

とまぁ、ここんとこはなにかにつけていちいちシンナリしたりゲンナリしたり、ダメージうけまくりんくりんの天然パーマな私ですが、まぁ、よく考えれば今に始まったことじゃないですし、何を聴いても楽しくも悔しくもなくなっちゃってた渡仏前の時期に比べりゃ、よほどいい状態だと解釈することにしてがんばりますよってことにして今週はこのへんで、ほな、サイババ。

あ、LIVE DVD【ルックスだけでひっぱって】来週発売ですから、よい子はみんな観ましょうね。

2010/09/17



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