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Friday Column

No.117

『花火大会』

今回は季節がら花火大会の話。その発祥はたぶん中国で、今のように大掛かりで素晴らしいエンターテインメントに発展したのは日本でのことなのだろうか、と勝手になんとなく思っていますが、そのあたりは適当にお調べいただくとして、今や世界中のお祭りやフェスティバルやフィエスタやカルナヴァレで観衆を魅了しているであろう花火、もちろんフランスでも見ました。

7月14日はフランスの革命記念日、日本語ではそれを『パリ祭』と呼びますが、本国フランスではその日は『14 Juillet』=『7月14日』単に日付そのまんまです。その発音をあえてカタカナ化すると「キャトージュイエッ」ってことですから、私はそれを「加藤珠理恵」と呼んでいたものでした。この日のパリは、まず午前中に凱旋門からシャンゼリゼ大通りを抜けてコンコルド広場までの大軍事パレードがあり、戦車や装甲車や騎兵隊、パリ市消防隊などが行進し、複数の戦闘機が青・白・赤のトリコロールの煙線を残して上空を高速低空飛行します。私は03年04年と、オープンカーに立って沿道の大衆に手を振るシラク大統領を見ました。なんの防御板もない丸腰“生シラク”です。この映像は“安全で平穏なフランス”を世界に印象づけたでしょう。アメリカ、特に今のブッシュさんじゃ考えられない光景です。他にもさまざまなイベントが各地であり、カフェ以外のお店はどこもお休みです。

でもって、日が暮れるとセーヌ川を挟んでエッフェル塔の対岸にあるトロカデロ庭園で花火大会が始まります。その北西のシャイヨー宮や、エッフェル塔下から南東に長く伸びるシャンドマルス公園にはたくさんの人が集まり、大音量でシャンソンが流れ、ギンギラにライトアップされたエッフェル塔にバンバン打ち上げられる花火に、人々はビールやワインを片手に熱狂します。03年は私も例にもれずシャンドマルス公園の芝生に座って花火を見ましたが、ふと気転が効いた04年は、エッフェル塔から3kmほど離れたモンパルナスにあるフランスで最も高い56階建てのビル『モンパルナス・タワー』の屋上に昇りました。

これが大正解、超穴場だったようで見物客はせいぜい30〜40人。花火はすでに始まっていましたがさらっと屋上柵の最前列から、3km先のエッフェル塔に絡む花火をゆったり眺めます。で、さらに素晴らしかったのは、ここに集まった人は誰ひとりとして歓声を上げることなく、しゃべるとしてもあくまで耳元でヒソヒソと、まるでオルセー美術館で『落ち穂拾い』にでも見入るかのように、静か〜に黙〜って遠い花火を見つめます。ドン・・、ドドン・・・とディレイがかかって響く音も含めて、それを“芸術”として鑑賞しているかのようです。これまでの人生で大きな花火は何度か見ましたが、こんなふうに鑑賞したのは初めてでした。しかも屋上柵最前列の人は時々後ろの人にスペースを譲るのです。「フランスってステキだ」と改めて心から感じた帰国1週間前の7月14日でした。



いや別に日本の花火大会の楽しみ方にいちゃもんつけてるわけじゃありませんよ。ビールがんがん飲みながらみんなでわいわいってのもそりゃぁいいもんです。なんてたって“大会”ですから、“祭り”ですからね、楽しければそれがなによりです。

今年は久しぶりに日本の花火大会を見に行きました。デビューからもう20年ず〜っと私のライブでキーボードを弾いてくれている矢代恒彦さんが去年、東京東部の大きな河畔に引っ越し、「土曜日の花火大会、家から見れるけど来ませんか」とメールをもらったんで、よっしゃよっしゃと行きました。家の前の駐車場にテーブルとイスを出して、コレが特等席。ライムを搾ったコロナビールを瓶ごとグビグビ飲んで枝豆つまんで、持ってった高級シャンパンを土手に向かってスポーンと派手に抜栓してお寿司つまんでね、いいでしょう。でもまぁ、矢代さんとですから、決して“盛り上がる”といったアトモスプヒヤではありませんが、ひさびさ楽しかったです。


ちなみに2年違いで誕生日おなじ

2007/08/10



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