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Friday Column

No.115

『ザッツ・トリビュート!』

さて、これはなんですか?



ベルリンみやげの色鉛筆、ステキでしょう。んなわけはなく、見てのとおりCDです。『ap bank fes』のほとぼりもさめて、再びレコーディング向けモードに戻った先日、たいへんにおもしろいCDをいただいたもんですから、今週はコレについて書きたいと思います。

で、コレは何かというと『KYOHEI TSUTSUMI TRIBUTE the popular music』、昭和・平成をまたいで数多くのヒットソングを生み出し続ける作曲家・筒美京平さんの作品を12組のアーティストがカバーしたトリビュートアルバムです。コレがおもしろい。まずはざっとラインナップを。

01. さらば恋人/山崎まさよし
02. ブルー・ライト・ヨコハマ/柴咲コウ
03. たそがれマイ・ラブ/徳永英明
04. セクシャルバイオレット No.1/つんく♂
05. 人魚/BONNIE PINK
06. お世話になりました/ET-KING
07. 飛んでイスタンブール Homme/秋川雅史
08. 魅せられて/島谷ひとみ
09. 夏のクラクション/ゴスペラーズ
10. 真夏の出来事/melody.
11. 木綿のハンカチーフ/草野マサムネ
12. また逢う日まで/クレイジーケンバンド

私なりの特筆ナンバーをピックアップしますと、

01. さらば恋人/山崎まさよし
71年、我らがマチャアキさんのヒット曲を我らがマサヨシくんがカバー。モータウンテイストを強く押し出したアレンジに、山崎くんの伸びやかボイスがカッチョイイ。なぜかシンバルがやたらデカイのもグー。

02. ブルー・ライト・ヨコハマ/柴咲コウ
68年、いしだあゆみさんのヒット曲を柴咲さんがカバー、コレがベタハマリ。

04. セクシャルバイオレット No.1/つんく♂
私てっきり桑名正博さんのオリジナル作品だと思っていたんですが、筒美京平さん作曲だったんですね。これをつんく♂が歌ったのもまたベタハマリです。最後のフェイクにまでなぜか大阪を感じてしまいます。

08. 魅せられて/島谷ひとみ
79年、ジュディ・オングさんのレコード大賞受賞曲を島谷ひとみさんがカバー。オリジナルはイスラム風のエスニックイメージでしたが、ここではバリバリのスパニッシュアレンジに。じゃらんじゃらんのフラメンコギターに乗っかる歌がじぇんじぇんスパニッシュじゃない感じが妙に日本のポップスっぽくて逆にイイんです。関係ありませんが、私、ジュディ・オングさんの中国名の直筆サイン持ってます。

10. 真夏の出来事/melody.
71年、平山三紀さんのヒット曲。イイです、イイです、イーデスハンソン。何がイイって、melody.さんのちょっとエッチな感じがとってもイイのです。誤解のないように書いておきますが、私の言う“エッチな感じ”とは、あくまで受け手の受け方の問題でありますから、決してお会いしたこともないmelody.さんをして“エッチな感じ”と言っているわけではありませんよ。と念を押した上でもう少し正直に書かせていただきますと、受け手の私としてはちょっとどころかすごくエッチな感じを受けておりまして、それはそれはたいへんにけしからんということで素晴らしくイイのです。予定どおりに話が大逸れミーオしてしまいましてありがとうございます。イントロとエンディングに英語の会話が入るってのも70年代って感じでベリグー。

11. 木綿のハンカチーフ/草野マサムネ
75年、太田裕美さんのヒット曲をスピッツの草野くんがカバー。これはもう、ビューティフルにハマリです。なんつたって草野くんのあの魅惑のヴォイスとこのセンチメンタルなメロディが素晴らしく近藤真彦です(マッチで〜す)。この曲のアレンジ&プロデュースは「スキマスイッチ」の常田くん。微妙にコード進行をいじくってます。これまた関係ないですけど、私も昔バンドのリハの時に『木綿のハンダチーフ』とか言って「恋人よ〜、ボクは半立ち〜」なんつってよろこんでいた事実を草野くんと同じ高校の先輩として恥ずかしく思いながらも結構おもしろいと思っています。

12. また逢う日まで/クレイジーケンバンド
71年、尾崎紀世彦さんのレコード大賞受賞曲をクレイジーケンバンドさんがカバー。これがもうベスト・ベタハマリ賞です。横山剣さんの男っぺぇ歌がたまんなくイイです。追い討ちをかけるように関係ないですけど、「またあうひまで」と打って変換したら一発目に「股合うヒマで」と出てくる私のコンピューターはなんか変ですかね。それとも私の日頃の行いの問題でしょうか。

そして最後に、
07. 飛んでイスタンブール Homme/秋川雅史
“Homme”ってついてんのが何かはわからないんですが、78年、庄野真代さんのヒット曲を、なんとあの秋川雅史さんがカバー。これがもう、なんと表現したらいいのか、もう大逸れミーオどころの騒ぎじゃなくてですね、聴き終わったらイスから転げ落ちてたくらいじゃすまされませんよ、突っ走るアメ車からジェームス・ディーンのように飛び降りるくらいの勇気に満ちた理由なき反抗とでも言いましょうか、もうとにかく、これまでの人生で培われた音楽的価値観を真っ向から否定されちゃったんじゃないかってくらいの威風堂々の完全超越音源です。この1曲聴くためだけにこのアルバム買ってもいいと思いますよ。それで思いっきり価値観を否定されちゃってください。

とそんなわけで、たいへんにおもしろいアルバムでした。それにしても筒美京平さんとは思っていた以上に偉大な作曲家なんだなということをあらためて思い知らされます。私がパリに行っている数年間に日本ではちょっとしたトリビュートブームがあっていろんなもんが出たそうで、帰国後私もちらちらっと聴いたものもありますが、「ってゆうかオリジナル聴けばいいんじゃないの、バリバリ現役でやってんだし」みたいな感想を持ってしまったことがいくつかあったのはいなめなめなめなめません。【tribute】という単語を調べてみますと、「称賛・尊敬のしるしとしての贈り物」とありました。そういう意味でもこれこそ“ザッツ・トリビュート!”と呼ぶべきアルバムではないでしょうか。

インナーブックレットを開いたページにある写真(下)が表しているような、誰もがみなアメリカに憧れていたそんな夢々しい時代の日本のヒットポップスを集めたアルバムを聴いてみたら、たまたま全部同じ人が作曲していた、そんな拡大解釈も充分モハメドアリなんじゃないかと思える1枚、これしかないと言えるアルバムタイトルで発売中です。(なんだか、まわしもん疑惑・・・)



2007/07/27

※STVラジオ『KANのロックボンソワ』第144回(8月4日・土曜深夜24:00〜)で、このアルバムを特集します。



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